AGA治療といっても中身はひとつではなく、薬剤師から説明を受けて自分で買える市販薬と、医師の管理下でしか使えない処方薬に分かれている。先に線を引くべきはここで、どのクリニックを選ぶかはその後の話になる。
「aga 治療」と検索して、クリニックの予約ページと広告ばかりが並ぶ画面を閉じた人は多いと思う。費用も手順も分からないまま、いきなり受診の判断を迫られているように見えるからだ。ただ、市販の棚に何が置いてあって、それぞれ何が認められているのかを先に知っておくと、受診するかどうかも落ち着いて決められる。
この記事では、市販側にある3本を材料に区分の違いを並べる。ロート製薬のリグロEX5(4,950円)と大正製薬のリアップX5チャージ、この2つは第1類医薬品で、花王のサクセス バイタルチャージ 薬用育毛剤 プレミアム ボリュームケアは医薬部外品。同じ棚に見えても認められている効能の範囲が違うので、僕は価格順ではなく区分から見ていく。
このブログを書いている人
30代前半メンズ、都内在住。「大手製薬企業 → 大手EC企業 → 大手メーカー企業」と、ライフスタイルに合わせて転職をしながら現在3社目で日々奮闘中。ファッションや美容といった身だしなみのことから、生活を豊かにするガジェット類、インテリアや雑貨まで、実際に使ってよかったものだけを書いています。
私は極度の脂性肌×敏感肌で、スキンケアは市販薬からデパコス、20以上の美容医療やイソトレチノイン治療まで一通り試してきました。
大好きな香水は500本以上、洋服には累計2,000万円ほどを使用(使いすぎ…)
これまで身を削って試してきた実体験を皆様にお伝えします!
AGA治療の中身は2つに分かれていて、片方は今日から自分で買える
「AGA治療」と検索すると、いきなりクリニックの話が並ぶ。それで身構えてしまう人は多いと思う。ただ、治療として使われている薬を並べてみると、中身は大きく2つに分かれていて、そのうち片方は薬局やドラッグストアで薬剤師から説明を受けて買える市販薬にあたる。ここが自分で確かめられる入口になる。
もう片方が、医師の管理下でしか使えない処方薬だ。飲み薬を含むこちら側は、診察を受けて、医師の判断で処方されるという手順を必ず通る。効き方や向き不向きを自分で判断して手に入れるものではないし、この記事でも「これを飲めばこうなる」という書き方はしない。医師の管理下にある、というのがこの区分の意味そのものだからだ。
僕がこの記事で整理したいのは、市販側で何が買えて、それぞれの区分で何が認められているのかという地図のほうになる。地図が分かれば、クリニックに行くかどうかの判断もしやすくなる。逆に地図が無いまま広告だけを見ていると、名前が似た商品を掴んだり、区分の違うものを同じ土俵で比べたりしがちだ。
市販の発毛剤は「第1類医薬品」という区分にある
ミノキシジルを配合した外用の発毛剤は、市販薬のなかでも第1類医薬品に分類されている。この区分の商品は、店頭でも通販でも、薬剤師から情報提供を受けたうえで購入する仕組みになっている。棚から取ってレジに持っていけば終わり、という買い方はできない。
通販で注文した場合も、注文がそのまま確定するわけではなく、質問への回答と薬剤師の確認をはさむ。だから、今日ポチって明日届く、という感覚でいるとずれることがある。急いでいるときほど、この手順があることを頭に入れておきたい。
そしてもうひとつ大事なのが、この区分の商品には使用上の注意がはっきり定められている点だ。次の節で触れるが、「誰が使えるか」が製品ごとに限定されている。買う前に読むべき文章がある、という意味では、他の日用品とは性質が違う。
承認されている効能の文言を、そのまま読む
第1類医薬品のミノキシジル外用剤で認められている効能は、「壮年性脱毛症における発毛、育毛及び脱毛(抜け毛)の進行予防」という文言になる。この一文が、その薬にできると認められている範囲のすべてだ。
広告のキャッチコピーは、この文言より強く読めるように作られていることがある。読む側としては、パッケージやサイトの見出しではなく、製品情報の効能・効果の欄を見るのが確実だ。あとで触れる大正製薬の製品も、公式サイト自体が「効果がわかるようになるまで少なくとも4ヵ月間」「誰にでも効果があるわけではない」「使用を中止すると徐々に元に戻る」といった条件を並べて書いている。強い言葉と、こうした条件は必ずセットで置かれている。

始める前に決めておくこと
自分の脱毛がどのタイプかを確かめる
これが最初に来る。ミノキシジル外用の発毛剤は、いずれも壮年性脱毛症以外の脱毛症には使用しないと使用上の注意に書かれている。つまり、抜けているという事実だけでは対象かどうか決まらない。
短期間で急に抜けた、部分的に円く抜けた、頭皮に痛みやかぶれがある。こうしたケースは壮年性脱毛症とは別の可能性があるので、市販薬の棚に行く前に皮膚科で診てもらうほうが早い。20歳未満の場合も同じで、市販のミノキシジル外用剤は未成年者は使用しないと定められているため、そもそも選択肢に入らない。まず医療機関に相談してほしい。
使う人の条件を確認する
市販のミノキシジル外用剤は、用法が成人男性(20歳以上)に限られている。加えて、女性は使用しないことが使用上の注意に明記されている。大正製薬は日本人女性での安全性が確認されていないことを理由として挙げている。パートナーと共用する、家族で使い回すといった使い方は想定されていない。
このあたりは商品ごとの差ではなく、区分としての共通ルールに近い。どれを選んでも同じ条件がかかると考えていい。
続ける期間と、やめたときのことを先に考える
外用の発毛剤は、1日2回・1回1mLという用法が決まっている。1本60mLの製品なら、この用法で使い切るのに約1ヵ月という計算になる。つまり月に1本のペースで買い続けることになる。
そして公式が書いているとおり、変化が分かるようになるまでには少なくとも4ヵ月という時間がかかるとされている。1本や2本で判断するものではないということだ。さらに、使用を中止すると徐々に元に戻るとも書かれている。始めるかどうかは、この2つを読んだうえで決める話になる。
僕が同じ立場なら、まず4ヵ月ぶんの費用を確保できるかを先に計算する。そこで無理があるなら、市販で始めるより先に医療機関で相談したほうが、結果的に遠回りにならない。
市販の発毛剤を選ぶときに見る3点
見るべき項目は多くない。濃度・容量・1日の使用量の3つで、だいたいの比較がつく。
濃度は、ミノキシジルが何g入っているかで示される。今回挙げる2つの第1類医薬品は、どちらも100mL中にミノキシジル5.0g。つまりミノキシジル5%という点では同じだ。容量もどちらも60mL、使用量も1日2回・1回1mLで揃っている。
そうなると差が出るのは、ミノキシジル以外に何が入っているか、そして価格帯ということになる。ここから先は製品ごとの話に移る。
| 項目 | リグロEX5 | リアップX5チャージ | バイタルチャージ プレミアム |
|---|---|---|---|
| 区分 | 第1類医薬品 | 第1類医薬品 | 医薬部外品 |
| 容量 | 60mL | 60mL | 200ml |
| 有効成分 | ミノキシジル5.0g(100mL中) | 8種(100mL中にミノキシジル5.0gほか) | 4種 |
| 使い方 | 1回1mLを1日2回 | 1回1mLを1日2回 | 適量(2ml程度)を朝晩2回 |
| 使う人の条件 | 成人男性(20歳以上) | 成人男性(20歳以上) | 製品の使用上の注意による |
最小の構成で1本だけ試すなら
ミノキシジル5%の外用剤を、まず1本だけ手元に置いて手順に慣れたい。そういう入り方をするなら、構成がシンプルなほうが選びやすい。
ロート製薬のリグロEX5は、第1類医薬品で内容量60mL、100mL中にミノキシジル5.0gを配合している。添加物はエタノール、プロピレングリコール、1,3ブチレングリコール、酒石酸。ミノキシジル以外の有効成分を足していないぶん、成分表がそのまま短い。ミノキシジル外用がどういうものかを確かめるという目的なら、この構成は分かりやすい。
用法は成人男性(20歳以上)が1日2回、1回1mL。使用上の注意には、女性は使用しないこと、未成年者(20歳未満)は使用しないこと、壮年性脱毛症以外の脱毛症には使用しないことが記されている。前半で書いた条件が、そのままこの製品にもかかる。
気をつけたいのが名前だ。同じブランドに「リグロEX5エナジー」という別商品があり、通販サイトで「リグロEX5」と検索すると、この別商品のほうが何件も続けて並ぶ。似た名前が画面に並んだ状態で選ぶことになるので、商品名の末尾まで読んでからカートに入れたい。加えて、複数本セットの出品も検索結果に混ざる。1本のつもりで注文して数本届くのを避けるには、本数の表記も確認しておくといい。
もうひとつ、60mLは1日2回・1回1mLで使うと約1ヵ月で終わる。前に書いたとおり、判断がつくまでには少なくとも4ヵ月という時間がかかるとされているので、1本の価格ではなく、その本数ぶんを続けられるかで考えるほうが現実的だ。第1類医薬品なので、注文しても薬剤師の確認をはさむぶん、当日すぐに手元へ来ないことがある点も覚えておきたい。
有効成分の数で選び、腰を据えて続けるなら
ミノキシジル以外の成分も含めた構成で選びたい、という方向もある。頭皮のかゆみや、使用中の使い心地に関わる成分がどう入っているかを見て決めたい人だ。
大正製薬のリアップX5チャージは、第1類医薬品で包装60mL、100mL中の成分が8種すべて分量つきで公開されている。ミノキシジル5.0g、ピリドキシン塩酸塩0.05g、トコフェロール酢酸エステル0.08g、l-メントール0.3g、ジフェンヒドラミン塩酸塩0.1g、グリチルレチン酸0.1g、ヒノキチオール0.05g、パンテノール1.0g。何がどれだけ入っているかを自分で確かめられるので、比較の材料としては扱いやすい。
効能は「壮年性脱毛症における発毛、育毛及び脱毛(抜け毛)の進行予防。」と明記されている。用法は先の製品と同じで、成人男性(20歳以上)が1日2回、1回1mL。こちらも女性は使用しないこととされていて、日本人女性での安全性が確認されていないことがその理由として公式に書かれている。
弱点として先に言っておくと、価格は市販の発毛剤のなかでは高い部類に入る。公式の希望小売価格は8,140円(税込・60mL)で、通販の実売は6,400〜6,900円ほどで動く。しかも60mLで1日2回・1回1mLだと約1ヵ月分なので、4ヵ月続けるつもりなら2万6千円前後は見込んでおきたい。加えて用法が成人男性(20歳以上)に限られ、壮年性脱毛症以外の脱毛には使えない。ここは前半の条件がそのまま効いてくる。
通販で探すときは、検索結果の上位に2個・3個・4個といったセット品が多く混ざる点にも注意したい。セット品の商品名にも「60ml」の文字が入るため、語だけでは単品と見分けがつかない。単品の商品ページを直接開いて、包装の本数を確かめてから買うのが確実だ。

発毛剤の対象から外れる人と、区分の違う選択肢
ここまで読んで「自分は対象から外れる」と分かった人もいると思う。20歳未満の人、女性、あるいは壮年性脱毛症とは違うかたちで抜けている人。その場合、市販のミノキシジル外用剤は選択肢にならない。
先に書いたとおり、急に抜けた・部分的に抜けた・頭皮に炎症があるといったケースは、まず皮膚科で診てもらうところから始まる。原因が別にあるなら、そちらへの対応が先に来る。市販品を重ねても、判断が遅れるだけになりかねない。
そのうえで、区分の違う商品として医薬部外品の育毛剤という枠がある。ここは誤解されやすいので、はっきり書いておきたい。医薬部外品の育毛剤は、第1類医薬品のミノキシジル外用剤の代わりになるものではない。ミノキシジルは配合されておらず、認められている効能の範囲そのものが違う。同じ目的の商品を価格順に並べた棚だと思って選ぶと、期待と中身がずれる。
なお、女性の薄毛と20歳未満の脱毛については、市販の男性向け製品ではなく皮膚科への相談が入口になる。この記事で置ける答えはそこまでで、ここから先は成人男性向けの製品の話に戻る。
花王のサクセス バイタルチャージ 薬用育毛剤 プレミアム ボリュームケアは、その医薬部外品の側にある製品だ。販売名は「花王バイタルチャージ薬用育毛剤プレミアム」、容量200ml、日本製。有効成分はトランス-3,4′-ジメチル-3-ヒドロキシフラバノン、ニコチン酸アミド、生薬センブリエキス、β-グリチルレチン酸の4種で、ブランド側の表記は『発毛促進』となっている。使い方は適量(2ml程度)を朝晩2回。
注意点も並べておく。まず、ミノキシジルは入っていないので、第1類の発毛剤と同じ働きを期待するものではない。次に、エタノールを含み航空危険物に該当するため、郵送や飛行機での持ち運びに制限がかかることが公式に明記されている。旅行や出張に持っていくつもりなら、事前に確認が要る。
そして名前の紛らわしさがある。同じサクセス バイタルチャージには、プレミアムやボリュームケアが付かない通常版があり、通販の検索結果では両方が混在する。価格帯もはっきり違うので、通常版を掴んだのに気づかない、ということが起こりうる。商品名の後半まで読んでから注文したい。なお、この製品はメーカー希望小売価格が設定されていないオープン価格で、通販でも3,000円台から4,500円ほどまで店による開きがある。1軒だけ見て決めないほうがいい。
花王 サクセス バイタルチャージ 薬用育毛剤 プレミアム ボリュームケア 200ml
参考価格 4,200円前後
発毛剤の対象から外れる人(20歳未満、壮年性脱毛症ではない脱毛)、または医薬品にまだ踏み込みたくない人
第1類医薬品を買うときの流れ
実際の購入手順も書いておく。店頭なら、第1類医薬品は薬剤師のいるカウンターでの取り扱いになる。使用上の注意について説明を受け、そのうえで購入する。使っている薬がある人、持病がある人は、この場で伝えるのが本来の使い方だ。
通販の場合は、注文後に質問票のようなかたちで回答を求められ、薬剤師が確認したうえで発送になる。回答を返さないと止まったままになることもある。届く日から逆算して動きたいときは、この工程の存在を見込んでおきたい。
いずれの場合も、届いたら添付文書を読む。使用上の注意には、使ってはいけない人、相談すべき人、使用後に異常が出た場合の対応が書かれている。読むのに時間はかからないし、ここを読まずに使い始めるのはもったいない。
オンライン診療は「仕組み」で理解しておく
処方薬まで含めて検討する場合、選択肢のひとつにオンライン診療がある。仕組みとしては、ビデオ通話などで医師の診察を受け、医師が必要と判断すれば薬が処方され、自宅に届く、という流れになる。通院の手間が減るのが特徴だ。
ただし、これは「薬を通販で買える仕組み」ではない。処方するかどうかを決めるのは医師で、診察の結果として処方されないこともある。副作用や、他に服用している薬との関係についても、そこで確認する話になる。どのサービスを選ぶかより先に、受診して自分の状態を診てもらうこと自体が目的だと考えたほうがいい。
僕はこの記事で、どのクリニックがいい、といった順位づけをするつもりはない。診察を受けたうえで、医師と決めることだからだ。ここで書けるのは、そういう入り口が存在するという事実までになる。
日々の頭皮ケアは、別枠として続ける
発毛剤や育毛剤とは別に、毎日のシャンプーの話がある。こちらは治療の代わりになるものではないが、頭皮の状態を整えるという意味では続ける価値がある。僕は頭皮がベタつきやすい体質で、そこはシャンプーとコンディショナーの選び方でだいぶ変わった。
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判断の順番だけ、もう一度並べておく
最後に、この記事で書いたことを順番に戻す。まず自分の脱毛がどのタイプかを確かめること。急な脱毛や部分的な脱毛、20歳未満の場合は医療機関が先に来る。次に、市販のミノキシジル外用剤は成人男性(20歳以上)に用法が限られ、女性は使用しないと定められていること。そのうえで、少なくとも4ヵ月という時間と、中止すれば徐々に元に戻るという条件を読んだうえで始めるかどうかを決めること。
区分が違う商品を同じ棚に並べて価格順に見ない、というのももうひとつの軸になる。第1類医薬品と医薬部外品は、認められている効能の範囲そのものが違う。ここを分けて見られるようになると、広告の見え方もだいぶ変わってくるはずだ。
※本記事はプロモーションを含みます

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