歯ブラシ売り場で箱を裏返し、書いてある機能名を三つ四つ読んで、そのまま棚に戻した。電動歯ブラシは、そういう買い物になりやすい商品だと思います。5,000円台と1万円台が同じ棚に並んでいるのに、値段の差が何の差なのかは箱の表からほとんど読み取れません。
絞り込みの軸は、二つで足ります。振動方式と価格帯です。方式はざっくり三系統に分かれていて、ヨコに細かく振動する音波式、丸いヘッドが回る回転式、そしてタテとヨコを組み合わせた方式の三つです。ここを先に決めてしまうと、候補は数本まで落ちてくれます。
この記事で並べたのは、メーカーをまたいだ5本です。パナソニックが2本、オムロン・ブラウン オーラルB・フィリップスが1本ずつという内訳です。価格帯は5,440円前後から13,280円前後までで、仕様の数字は販売店の説明ではなく各メーカーの公式ページで取り直しました。
先に断っておきたいことが一つあります。この5本は「どれが一番」の順番では並びません。 押しつけを機械に止めてほしい人と、モードを日替わりで使い分けたい人とでは、選ぶべき台がまるで変わるからです。順位ではなく、分かれ道として読んでいただけると迷いにくくなります。
このブログを書いている人
30代前半メンズ、都内在住。「大手製薬企業 → 大手EC企業 → 大手メーカー企業」と、ライフスタイルに合わせて転職をしながら現在3社目で日々奮闘中。ファッションや美容といった身だしなみのことから、生活を豊かにするガジェット類、インテリアや雑貨まで、実際に使ってよかったものだけを書いています。
私は極度の脂性肌×敏感肌で、スキンケアは市販薬からデパコス、20以上の美容医療やイソトレチノイン治療まで一通り試してきました。
大好きな香水は500本以上、洋服には累計2,000万円ほどを使用(使いすぎ…)
これまで身を削って試してきた実体験を皆様にお伝えします!
振動方式は三系統、動き方の違いがそのまま磨き心地に出ます
電動歯ブラシのカタログには聞き慣れない言葉が並びますが、実際に手に持ったときの違いを生んでいるのは、ヘッドがどう動くかという一点です。
音波式は、ヘッドがヨコ方向に細かく往復します。手で横磨きをしている動きの延長線上にあるので、手磨きからの乗り換えでいちばん違和感が小さい方式です。パナソニックのドルツとフィリップスのソニッケアーがここに入ります。どちらも公式仕様では毎分約31,000ブラシストロークという数字を出していて、方式としての速さはほぼ横並びでした。
丸形の回転は、オーラルBが採ってきた方式です。丸いヘッドが歯を包むように当たるので、歯を1本ずつ狙って動かす磨き方になります。歯ブラシを一定のリズムで動かす癖がついている人ほど、最初は勝手が違って戸惑うはずです。
タテとヨコの組み合わせは、オムロンのメディクリーンが採る方式でした。公式ページでは「タテ振動」で歯間の汚れ、「ヨコ振動」で歯周ポケットの汚れをかき出す、という二役の説明がされています。狙う場所を方向で分けて考えたい人には、この説明がいちばん腹落ちしやすいでしょう。
| 振動のしかた | このページの該当機 | 向いている人 |
|---|---|---|
| 音波式(ヨコ振動) | ドルツ EW-DM74・EW-DA19、ソニッケアー 5300シリーズ | 手磨きの動きに近く、乗り換えの違和感を小さくしたい人 |
| 丸形の回転 | オーラルB iO4 | 歯を1本ずつ狙って当てたい人 |
| タテ振動とヨコ振動の組み合わせ | オムロン メディクリーン HT-B319 | 歯間と歯ぐきのキワを分けて考えたい人 |

価格は5,440円前後から13,280円前後、1万円のあたりに山ができます
5本を安い順に並べると、5,440円前後、10,080円前後、10,090円前後、11,677円前後、13,280円前後という並びになりました。見てのとおり、真ん中の三本が1万円台の前半にぎゅっと固まっています。
面白いのは、10,080円前後のオムロンと10,090円前後のオーラルBが、実質同じ値段でありながら振動方式がまったく別だという点です。ここは価格で比べる意味がほとんどありません。「タテヨコの組み合わせか、丸形回転か」という好みの問題として決めるほうが、後悔が少ないと感じています。
いっぽうで、いちばん安い5,440円前後といちばん高い13,280円前後の差、およそ8千円ぶんの中身は何かというと、モードの数ではなく押しつけを検知する仕組みがあるかどうかに効いています。安いモデルにはこのセンサーがありません。強く当てすぎる癖がある自覚があるなら、この差にお金を払う意味は十分にあります。力の入れすぎが気になる方は、歯茎が下がるのを防ぐ電動歯ブラシの記事で押しつけ対策の考え方をもう少し掘り下げています。
電動歯ブラシのおすすめ5本を、安い順に見ていきます
1本目に置くならパナソニック ドルツ EW-DM74
5点のなかでもっとも安く、5,440円前後で買える音波振動式です。公式仕様では毎分約31,000ブラシストローク、モードはノーマル・ソフト・センシティブの3種、防水はIPX7でした。電源はAC100〜240Vの海外両用なので、出張や旅行にそのまま持ち出せます。質量は約95g(ブラシ含む)でした。
この価格帯で3モードと海外両用が両方そろっているのは、素直に良い設計だと思います。急速充電は約2時間で、フル充電からは約22日間もちます。毎晩充電器に戻す習慣がなくても、月に一度か二度差せば足りる計算です。
替えブラシはEW0820シリーズが対応します。家電量販店の歯ブラシ棚で見かける定番の系統なので、切らしても買い足しに困りません。
電動歯ブラシを一度も使ったことがなくて、まず動きに慣れたい。そういう入口としては、この一本がいちばん軽い気持ちで試せます。
タテとヨコを組み合わせるオムロン メディクリーン HT-B319
10,080円前後の音波式です。公式仕様で確認できたのは、クリーンモードと歯ぐきケアモードの2種、質量約64g(ブラシ含む)、電源はAC100〜110Vという内容でした。オートパワーオフと歯みがき時間ナビタイマーも載っています。
まず軽さに驚きました。約64gは、この5本のなかで飛び抜けて軽い数字です。パナソニックの2本が約95gと約90gですから、握ったときの手首への負担がまるで違います。長く当てていると腕が疲れる、という人にはここが効いてくるはずでした。
そして替えブラシが3種類そろって付いてきます。歯垢除去ブラシ(SB-172)、歯周ケアブラシ(SB-182)、ステイン除去ブラシ(SB-132)の3本です。買った日から用途を試し分けられるので、自分に合う毛のかたさを探る手間が省けます。オムロンヘルスケアストアやドラッグストアで単品でも買えました。
一点だけ、正直に書いておきます。オムロンは振動数を公式の仕様表に載せていません。販売店の商品説明には数字が並ぶことがありますが、この記事では公式にない数字は書かない方針にしました。メーカー自身の説明は「手みがきでは落としにくい部分の歯垢までしっかり除去します」という表現にとどまっています。
軽さと替えブラシ3種のセットに価値を感じるなら、この価格帯ではかなり強い候補になります。
丸形回転で1本ずつ磨くブラウン オーラルB iO4
価格は10,090円前後です。方式が音波式ではなく、丸形の回転ヘッドをマグネティックドライブで動かすタイプです。公式ページでは、丸形ヘッドが「歯を1本1本包み込み、奥歯や歯ぐきのキワまで歯垢除去」と説明されています。
モードは4種で、標準クリーン・やわらかクリーン・超やわらかクリーン・ホワイトニング。この5本のなかではモード数が最多でした。やわらかい側に二段階も用意されているのは、歯ぐきが弱っている時期に強さを落とせるという意味で、地味に助かります。
そしてSmart Pressure Sensor、いわゆるスマート押し付け防止センサーを積んでいます。力加減が適切なときと強すぎるときで、本体のライトリングの色が変わる仕組みです。音や振動ではなく光で伝えてくれるので、鏡を見ながら磨いていれば自然に気づけます。
なおホワイトニングというモード名がついていますが、これはブラッシングのモードの呼び方です。歯そのものの色をどう扱うかという話とは別なので、そこは切り分けて考えてください。歯磨き粉の側でできる範囲はホワイトニング歯磨きで白くなる範囲で線引きを整理しました。
丸形回転の当て方が自分に合いそうなら、モードの幅と光るセンサーの両方が手に入る一本になります。

押しつけを機械に止めさせるパナソニック ドルツ EW-DA19
こちらの価格は11,677円前後です。同じドルツでも、EW-DM74とは中身の系統が違います。公式仕様は毎分約31,000ブラシストローク、モードはクリーン・ソフト・センシティブの3種、防水IPX7、AC100〜240Vの海外両用、質量約90g(ブラシ含む)でした。
いちばんの違いはパワーコントロール機能です。強い力で押しつけて磨いたときに、ブラシの振幅を自動で抑えてくれます。センサーが知らせてくれるのではなく、機械の側が勝手にブレーキを踏む作りなので、こちらが気をつけていなくても効きます。ここは、意志の力に頼らない解決という意味でかなり好きなポイントでした。
振動の方向はヨコ方向のリニア音波振動です。同じ「音波振動」という言葉でも、従来モデルとは磨き心地の系統が別物になります。ドルツを使ったことがある人ほど、買い替えたときに「あれ、感じが違う」となりやすいところでした。
充電まわりはEW-DM74と同じで、急速充電が約2時間、フル充電からは約22日間もちます。替えブラシはパナソニック公式の替ブラシ検索ページで対応品を確かめられます。
磨きすぎを自分で止められる自信がない。そんな自覚があるなら、この一本の1万円台後半は妥当だと思います。
モードを絞ったフィリップス ソニッケアー 5300シリーズ HX7101/06
5本のなかでいちばん高い13,280円前後です。公式仕様は毎分約31,000ストローク、モードはクリーンの1種で、選べるのは強さの2段階のみ。そのぶん過圧防止センサーを積んでいます。
モードが1種類しかないという点は、はっきり好みが割れるところです。ただ実際のところ、モードを4つ積んでいても普段使うのは1つだけ、という使い方に落ち着く人は少なくありません。切り替えを考えなくていいぶん、迷いなく歯に当てられます。
替えブラシはフィリップス純正のブラシヘッドで、家電量販店やネット通販で買えます。ソニッケアーは日本での流通量が多い系統なので、替えが手に入らなくて困る場面はまず起きないでしょう。
なおフィリップスの型番はシリーズごとに枝分かれしていて、5300以外にも選択肢がいくつもあります。この記事はメーカー横断の入口なので、フィリップスからは代表として1点だけを取り上げました。
ソニッケアの中で型番を決め直すなら、シリーズ番号の並び方から見るのが早道です。ソニッケア 2100〜6100の比較では、モード数と過圧防止センサーの有無で5機種を分けました。
過圧防止センサーをフィリップスの作りで試してみたい。その一点で選ぶなら、納得のいく買い物になります。
替えブラシの入手性が、二年目の満足度を決めます
本体を選ぶときはほとんど話題にならないのに、一年経つと効いてくるのが替えブラシです。ここを見落とすと、気に入っているのに買い替えを検討する羽目になります。
とくに注意したいのがオーラルB iO4でした。iOシリーズの替えブラシは専用設計で、iO3からiO10までのあいだでは共通しているものの、従来の回転式Pro系の替えブラシとは互換性がありません。店頭でオーラルBの替えブラシ棚を見ると似た箱がずらりと並んでいるので、うっかりPro系を掴んでしまう事故が起こりやすい場所です。
| 機種 | 替えブラシの系統 | 買い足すときの注意 |
|---|---|---|
| ドルツ EW-DM74 | EW0820シリーズ | 量販店の定番棚で見つかります |
| メディクリーン HT-B319 | SB-172・SB-182・SB-132の3種が付属 | 3種とも単品で買い足せます |
| オーラルB iO4 | iOシリーズ専用(iO3〜iO10共通) | Pro系とは互換性がありません |
| ドルツ EW-DA19 | 公式の替ブラシ検索ページで確認 | 対応品を型番で照合してください |
| ソニッケアー 5300シリーズ | フィリップス純正ブラシヘッド | 量販店・ネット通販で入手できます |
替えブラシで失敗しないための三つ
- 買う前に、その系統の替えが近所の店に置いてあるか一度見ておく
- 本体の箱ではなく替えブラシの箱に書かれた対応型番で照合する
- 付属ブラシが複数入っている機種は、最初の一年ぶんが実質ついてくると考える
5本を並べて見えた、割り切りが必要になるところ
いいところだけを書いても選べないので、目についた弱点も並べます。
EW-DM74には押しつけ防止の仕組みがありません。 モードもノーマル・ソフト・センシティブの3種にとどまります。5,440円前後という価格を考えれば納得の割り切りですが、強く磨く癖のある人が最初の一本にすると、その癖を機械が止めてくれない状態が続きます。
HT-B319は、押しつけ防止センサーの搭載を公式ページで確認できませんでした。 モードもクリーンと歯ぐきケアの2種のみです。軽さと替えブラシ3種は魅力的でしたが、力加減を機械に見てほしいという目的では選びどころが外れます。電源がAC100〜110Vである点も、海外に持ち出す前提の人には引っかかるはずです。
HX7101/06はモードがクリーンの1種類だけ。 選べるのは強さ2段階の切り替えにとどまります。5本のなかで最も高い13,280円前後を出してモードが最少という並びは、数字だけ見れば不利に映るでしょう。
EW-DA19は「リニア音波振動」という別方式です。 EW-DM74などの従来モデルとは磨き心地の系統が異なるので、同じドルツだから同じ感触だろうという前提で買うとずれます。
そしてもう一つ、全体にかかる話を書いておきます。ここで取り上げた5本は、毎日の歯みがきの精度を底上げしてくれる道具です。ただ、口の中の悩みが機械を変えるだけで片づくとは限りません。歯科医院で指摘を受けている項目があるなら、そちらの指示が先に来ます。歯磨き粉やマウスウォッシュとの組み合わせについてはブリリアントモアと市販品の違いの記事も参考になるはずです。
使い始めの一週間で、たいていの人がつまずくところ
道具を替えた直後は、うまくいかない感じがしばらく続きます。ここで「合わなかった」と結論を出してしまうのがいちばんもったいない場面でした。
最初の一週間で意識したいこと
- 手のように動かさず、歯に当てて数秒ずつ止めて移動させる
- 押しつけない。強く当てるほど毛先は寝て、当たっている面積が減る
- 歯磨き粉は少なめにする。泡が増えると当たっている場所が見えなくなる
- 最初の数日は歯ぐきがしみることがある。弱いモードから始めて様子を見る
とくに一つ目が難関です。電動に持ち替えても手を左右に往復させてしまう人はかなり多く、これをやると機械の振動と手の動きが打ち消し合います。鏡の前で、当てる、数える、次の歯へ移す。この三拍子に慣れるまで一週間ほどかかると見ておいてください。
迷ったときに戻ってくる、三つの分かれ道
長く書いてきたので、決め方の順番だけ整理しておきます。
一つ目の分かれ道は押しつけを機械に止めてほしいかどうかです。ほしいならEW-DA19、オーラルB iO4、HX7101/06の三択に絞られます。とくにEW-DA19は知らせるだけでなく振幅そのものを抑える作りなので、自覚のある人には効きます。
二つ目は振動方式の好みです。手磨きの延長で違和感なく入りたいなら音波式のドルツかソニッケアー、歯を1本ずつ狙いたいならオーラルB iO4、方向で役割を分けて考えたいならメディクリーンという並びになります。
三つ目は予算をどこに置くか。まず試したいだけなら5,440円前後のEW-DM74で十分ですし、軽さと替えブラシ3種を取るなら10,080円前後のHT-B319が効率よく収まります。
口まわりの道具は、毎日二回、何年も手に取るものです。数百円の差より、握ったときの軽さや替えブラシの買いやすさのほうが、後から効いてきます。
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※本記事はプロモーションを含みます

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