紺やチャコールのジャケットを着た日に限って、肩の上の白い粉がやたらと目立ちます。先に結論を書きます。フケ向けのシャンプーは、香りや洗い上がりの好みではなく、パッケージ裏の有効成分の欄で選べるもの。市販の薬用シャンプーがフケのために採用している成分は、意外なほど数が限られています。グリチルリチン酸ジカリウム、オクトピロックス(ピロクトンオラミン)、ジンクピリチオン、ミコナゾール硝酸塩。この4つの名前と持ち場を覚えるだけで、ドラッグストアの棚は一気に整理されていきます。そのうえで、最初に一本だけ線を引いておきます。医薬部外品のシャンプーが表示できるのは「フケ・かゆみを防ぐ」という範囲までであって、フケを治す薬ではありません。この記事では、その線の内側だけで5品を並べました。値段の安い順ではなく、成分の穏やかさの順に読んでいくと、自分がどこから試せばよいのかが見えてくるはずです。
このブログを書いている人
30代前半メンズ、都内在住。「大手製薬企業 → 大手EC企業 → 大手メーカー企業」と、ライフスタイルに合わせて転職をしながら現在3社目で日々奮闘中。ファッションや美容といった身だしなみのことから、生活を豊かにするガジェット類、インテリアや雑貨まで、実際に使ってよかったものだけを書いています。
私は極度の脂性肌×敏感肌で、スキンケアは市販薬からデパコス、20以上の美容医療やイソトレチノイン治療まで一通り試してきました。
大好きな香水は500本以上、洋服には累計2,000万円ほどを使用(使いすぎ…)
これまで身を削って試してきた実体験を皆様にお伝えします!
肩に落ちる白い粉は、見え方で2つに分かれます
乾いた粉なのか、湿った塊なのか
フケと一口に言っても、鏡に映る姿は人によってかなり違います。髪をかき上げたときに細かい粉が舞い落ちて、肩やスーツの襟に乗るタイプ。もうひとつは、髪の根元にべたっと貼りついていて、爪で引っかくと湿った塊になって取れるタイプ。前者は頭皮が乾いている側に、後者は皮脂が多い側に寄って見えます。同じ「フケ」という一語でくくられていても、この2つは出方そのものが別物です。乾いた粉が中心なら洗浄力を上げすぎないほうが噛み合いますし、湿った塊が中心なら皮脂と菌のほうに向き合う成分が要ります。
見当をつけるところまでにとどめておきます
ここで気をつけたいのは、自分でどちらかに決めつけないという点です。乾いた粉と湿った塊は同時に出ることもありますし、季節や体調で入れ替わる場合もあります。そして、どちらのフケなのかを判断するのは本来医師の仕事であって、シャンプーの棚の前で下せる結論ではありません。僕がこの記事でやるのは、いま見えている状態からどちらに近そうか見当をつけるところまでです。そこから先、赤みやかさぶたを伴う、あるいは何ヶ月も同じ状態が続いているなら、市販品を買い足す前に皮膚科で相談してください。遠回りに見えて、原因の切り分けはそのほうが確実です。

フケ用シャンプーは、有効成分の欄で選べます
最初に「医薬部外品」の4文字を探します
シャンプーには医薬部外品と化粧品という2つの区分があって、書ける言葉の範囲がまるで違います。「フケ・かゆみを防ぐ」と明示できるのは、有効成分と効能の組み合わせが承認を通った医薬部外品だけです。化粧品のシャンプーは、髪と頭皮を洗って清潔に保つところまでを担当します。販売ページに「フケ」という言葉が並んでいても、区分が化粧品であれば、それは承認された効能の表示ではなく訴求上の言い回しでしかありません。今回選んだ5品は、5品とも医薬部外品です。ただし承認されている効能の中身は製品ごとに少しずつ違いますので、そこは製品の節で分けて書いていきます。
4つの成分には、それぞれ持ち場があります
有効成分の名前が読めるようになると、棚の前での迷いが目に見えて減ります。この記事の5品に入っているのは、次の4種類。グリチルリチン酸ジカリウムは甘草に由来する成分で、花王のメリットが採用しています。オクトピロックス(ピロクトンオラミン)は、ライオンのオクトとコラージュフルフルネクストに入っている成分です。ジンクピリチオンはバルガスとh&sフォーメンの2本、そしてミコナゾール硝酸塩はコラージュフルフルネクストだけが持っていました。名前だけ見ると呪文のようですが、どの成分がどの製品に入っているかを一度表にしてしまえば、あとは自分の状態と突き合わせるだけになります。
| 有効成分 | 入っている製品 | 公式サイトで説明されている働き |
|---|---|---|
| グリチルリチン酸ジカリウム | 花王 メリット | フケ・かゆみを防ぎ髪と地肌をすこやかに保つ |
| オクトピロックス(ピロクトンオラミン) | ライオン オクト/コラージュフルフルネクスト | 殺菌・抗酸化作用で地肌のすみずみまで働きフケ・かゆみを抑制 |
| ジンクピリチオン | ライオン バルガス/h&s フォーメン スカルプゴールド | マラセチア菌の繁殖を防ぎフケの発生を抑える |
| ミコナゾール硝酸塩 | コラージュフルフルネクスト | 抗真菌成分として配合され効能はフケ・かゆみを防ぐ範囲 |
まずは手に取りやすい定番から|花王 メリット シャンプー ポンプ 450mL
花王のメリットは、ドラッグストアなら必ず置いてある定番のシャンプーです。フケの話題でこの銘柄が挙がりにくいのは、家族用というイメージが強いからでしょう。ただ、区分はきちんと医薬部外品で、有効成分としてグリチルリチン酸ジカリウムが配合されています。甘草から採れる成分で、花王の公式サイトに出ている効能表示は「フケ・かゆみを防ぎ、髪と地肌をすこやかに保つ」までとなっています。処方は弱酸性でノンシリコン、容量は450mLのポンプタイプです。実売は481円から900円ほどの幅で動いていて、中心は500円台から700円台にあります。この価格帯でフケ・かゆみを防ぐ効能を持つ医薬部外品が手に入るのは、素直に強い部分でしょう。一方で、グリチルリチン酸ジカリウムはジンクピリチオンやオクトピロックスのような抗菌系の成分と比べると、働き方が穏やかな側に寄ります。肩に粉がはっきり落ちるところまで来ている人には、力不足に感じられる場面も出てきます。そこは次の節から出てくる成分に任せる形になりますので、最初の1本として様子を見る位置づけで捉えてください。
まだ強い成分に手を出す段階ではない、という人の入り口として置きました。450mLのポンプなので、家族と一緒に使っても1本が長く持ちます。
殺菌と抗酸化の両面から地肌に向き合う|ライオン オクト 薬用シャンプー 320mL
ライオンのオクトは、フケ用シャンプーという分類そのものを代表してきた銘柄です。有効成分はオクトピロックスで、成分表示ではピロクトンオラミンという名前で書かれています。ライオンの公式サイトでは、この成分が「殺菌・抗酸化作用で地肌のすみずみまで働き、フケ・かゆみを抑制」すると説明されていました。メリットのグリチルリチン酸ジカリウムとの違いは、菌のほうに直接向き合う設計かどうか。粉が出るだけでなく、かゆみのほうが先に立っている人は、こちらの成分から入るほうが噛み合います。容量は320mLで、実売は450円から700円あたりの幅です。メリットより容量は少なめですが、価格帯はほぼ同じなので、置き換えのハードルは低い部類に入ります。気をつけたいのは香りのほうです。マイルドフローラルの香りがはっきり立ちますので、無香料や無臭に近いものを探している人にはまず合いません。洗浄力の面でも、頭皮が乾きやすい人には強く感じられる場合があります。乾燥のほうが主役だと感じている人は、頭皮の乾燥が気になるときのシャンプーをまとめた記事のほうを先に読んでみてください。
かゆみを伴うフケに対して、いちばん定番の答えになる1本です。香りの強さだけ許容できるなら、価格を含めて手を出しやすい選択肢になります。
ジンクピリチオンを小さい容量で試す|ライオン バルガス 薬用シャンプー 200mL
同じライオンから2本目を挙げているのは、入っている有効成分が違うからです。バルガスの有効成分はジンクピリチオンで、販売ページの全成分表示にはピリチオン亜鉛という名前で載っていました。オクトのオクトピロックスとは別の系統の成分になりますので、片方で手応えがなかったときの乗り換え先として意味を持ちます。ジンクピリチオンは抗フケ成分として世界的に使われてきた実績があり、日本でも医薬部外品の有効成分として承認されている成分です。容量は200mLで、ライオンの公式サイトに載っている希望小売価格は980円(税込)でした。ここまでの2本と比べると、1本あたりの単価は上がる計算です。そのぶん200mLという小ささは、合うかどうかを小さく試せるという利点にもなっています。短所も書いておきます。シリーズとしてリンスと併用する前提の設計なので、シャンプー単体で使うと保湿の面は控えめに感じられるでしょう。髪の指通りまで含めて1本で完結させたい人には、少し物足りない部分が残ります。
ジンクピリチオンという成分が自分に合うかどうかを、少ない容量で確かめたい人向けの1本です。まずここで様子を見てから、次の節の大きい容量に移る流れなら無駄になりません。
同じ成分を大きい容量で続ける|h&s フォーメン スカルプゴールド つめかえ用 300mL
P&Gのh&sは、抗フケシャンプーとして世界で展開されてきたブランドです。フォーメン スカルプゴールドはその男性向けラインにあたり、有効成分は前の節と同じジンクピリチオンになります。h&sの公式サイトでは、この成分について「マラセチア菌の繁殖を防ぎフケの発生を抑える」と説明されています。マラセチア菌は誰の頭皮にもいる常在菌のひとつで、増え方のバランスが崩れたときにフケの話につながってくる存在です。バルガスと同じ成分でありながら2本を別々に挙げているのは、容量と1本の持ちがまるで違うからです。
ここで必ず確認してほしい点があります。今回挙げているのはつめかえ用の300mLで、ボトルは付いてきません。h&sのボトルをまだ持っていない人は、最初の1本として本体を買う必要があります。袋だけが届いて中身を移す先がない、という事故は実際によく起きるものです。すでに本体を持っている人にとっては、税込695円で300mLという価格が効いてきます。一方で、この製品は皮脂・かゆみ・フケと複数の悩みを同時に訴求する作りになっています。フケ一点に絞った設計という意味では、オクトやバルガスのほうが芯は太いでしょう。
ジンクピリチオンで続けると決めた人が、量あたりの負担を下げるための選択肢です。繰り返しになりますが、本体ボトルを持っていない人は先に本体を用意してください。
P&G h&s フォーメン スカルプゴールド 薬用シャンプー つめかえ用 300mL
参考価格 695円前後
本命です。世界的に実績のある抗フケ成分ジンクピリチオンを、信頼できる大手ブランドで試したい人
市販の薬用で手応えが薄いときの一本|コラージュフルフルネクスト うるおいなめらかタイプ 400mL
ここまでの4本を試しても状態が変わらない、という段階で見に行く1本になります。持田ヘルスケアのコラージュフルフルシリーズは、販売ページに販売者として持田製薬の名前が入っている医薬部外品です。ネクストのうるおいなめらかタイプは400mLで、有効成分はミコナゾール硝酸塩とピロクトンオラミンの2種類です。ここまでに出てきたピロクトンオラミンに加えて、ミコナゾール硝酸塩という抗真菌成分が乗っている点が、この1本を最後に置いた理由になります。販売ページで確認できた効能・効果は「フケ・かゆみを防ぐ、毛髪・頭皮を清浄にする、毛髪・頭皮をすこやかに保つ、毛髪、頭皮の汗臭を防ぐ」という範囲までです。汗のにおいまで承認の範囲に入っていますので、蒸れる季節に頭皮のにおいも気になっている人には、その点も重なってきます。におい側が主役だと感じるなら、頭皮のにおいが気になる日のシャンプーの記事のほうが合うはずです。価格は正直に高く、本体400mLで2,526円から3,630円という幅で売られていました。つめかえの280mLがおよそ1,711円なので、続けると決めたあとに詰替へ切り替えるのが現実的でしょう。それから、承認されている効能はあくまでフケ・かゆみ・汗臭と頭皮の清浄までで、育毛や発毛をうたった製品ではありません。そこを期待して買うと外しますので、目的をフケとかゆみに絞ったうえで手を出してください。
安いほうから順に試して、それでも粉が落ちる状態が続いている人のための1本です。価格の高さに見合うかどうかは、ここまでの4本で手応えがあったかどうかで判断してください。
コラージュフルフルネクスト シャンプー うるおいなめらかタイプ 400mL
参考価格 3,630円前後
最上位です。市販の薬用シャンプーでは改善せず、抗真菌成分まで入った処方を試したい人

1mLあたりで並べ直すと、高い安いの印象が変わります
5品の価格だけを並べると、580円から3,630円まで6倍を超える開きがあります。ただ、この数字をそのまま比べても、判断の材料としては足りません。容量が製品ごとに違うからです。そこで1mLあたりの目安を出しておきました。
| 製品 | 容量と価格 | 1mLあたりの目安 |
|---|---|---|
| 花王 メリット シャンプー ポンプ | 450mL・600円 | 約1.3円/mL |
| ライオン オクト 薬用シャンプー | 320mL・580円 | 約1.8円/mL |
| h&s フォーメン スカルプゴールド つめかえ用 | 300mL・695円 | 約2.3円/mL |
| ライオン バルガス 薬用シャンプー | 200mL・980円 | 約4.9円/mL |
| コラージュフルフルネクスト うるおいなめらかタイプ | 400mL・3630円 | 約9.1円/mL |
こうして並べ直すと、いちばん軽いメリットといちばん重いコラージュフルフルネクストで、7倍近い差がついていました。h&sがつめかえ用のぶん、300mLでありながら1mLあたりでは3番目に軽い位置に来ている点も見えてきます。逆に、バルガスは1本の値段こそ1,000円を切っていますが、200mLという容量のせいで単価は上から2番目です。試すには向いていて、続けるには割高という性格がはっきり出ています。毎日使うものなので、続けられるかどうかは処方の良し悪しと同じくらい単価で決まってくるでしょう。判断の順番としては、小さい容量で合うかどうかを確かめて、合ったものを大きい容量か詰替に移す形が無駄になりません。
買う前に引っかかりやすいところを、先に書いておきます
いちばん多い事故は、やはり詰替です。この記事のh&s フォーメン スカルプゴールドはつめかえ用300mLなので、本体ボトルを持っていない人が買っても中身の行き先がありません。コラージュフルフルネクストにもつめかえ用が用意されていますので、購入ページの商品名に「つめかえ」の文字がないかを毎回確認する習慣をつけてください。次に香りの話。オクトはマイルドフローラルの香りがはっきりしていて、無香料に近いものを求める人には向きません。香りは毎日鼻に入り続けるものなので、成分だけで選ぶと続かなくなる場合もあります。容量の落とし穴も書いておきます。バルガスの200mLは、メリットの450mLに対して半分以下です。同じ使い方をすれば、買い替えの間隔もそれだけ短くなっていきます。そして洗い方のほう。シャンプーを切り替えても、熱すぎるお湯で流していたり、すすぎが足りずに洗浄成分が頭皮に残っていたりすれば、条件はあまり変わりません。爪を立ててこするのも、頭皮に傷をつけるだけで得るものが少ない習慣でしょう。濡れたまま寝る癖がある人は、そこを直すほうが先に効いてくる可能性もあります。最後に、これは製品の短所ではなく線引きの話になります。ここで紹介した5品はどれも医薬部外品ですが、名乗れるのは「フケ・かゆみを防ぐ」という範囲までです。フケを治す薬ではありません。
皮膚科に回したほうが早い場面もあります
この記事でいちばん伝えたいのは、実はここかもしれません。市販のシャンプーを何本も買い替えるより、皮膚科に一度行ったほうが早い場面が確かに存在します。目安になるのは、頭皮の赤み、かさぶたのようなもの、眠れないほどのかゆみ、そして数ヶ月にわたって同じ状態が続いている状況。こうしたときは、シャンプーの選び直しでは追いつきません。医師にかかれば、いま起きていることが何によるものかを切り分けたうえで、必要なら処方薬という選択肢も出てきます。市販品で粘った期間がそのまま遠回りになってしまうのは、もったいない話です。僕自身、顔のニキビで市販品を買い続けた時期があって、皮膚科に行ってからのほうが話が早く進みました。頭皮も同じ皮膚なので、どこまでを自分で試して、どこから人に任せるかの線は先に決めておいてください。
最初の1本を、どこから選ぶか
振り分けをもう一度だけ整理しておきます。かゆみは軽くて、まず定番の薬用シャンプーから様子を見たいなら花王のメリット。粉よりかゆみが先に立っているならライオンのオクト、ジンクピリチオンを小さい容量で試すならライオンのバルガス。その成分で続けると決めたならh&s フォーメン スカルプゴールドのつめかえ用、市販の薬用で手応えが薄いままならコラージュフルフルネクストという順番になります。どれを選んだ場合も、1本を使い切るまでは判断を保留してください。数日で結論を出すと、洗浄力や香りが変わったことによる一時的な違和感を「合わない」と読み違えます。そして、買い替えと同時に洗い方も見直すところまでやると、変えた意味がはっきりしてくるはずです。
※本記事はプロモーションを含みます

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