こめかみに一本見つけて抜いた朝から、数えるのをやめる朝まで、そう長くはかかりませんでした。抜いて間に合ううちは気楽なものです。その時期が過ぎたあとに残るのは、色をどうするかという判断のほう。
売り場に立つと、同じ「白髪染め」の棚に仕組みの違うものが並んでいます。箱の裏にある「医薬部外品」と「化粧品」は、名乗れることが違う印でした。医薬部外品の酸化染毛剤は、1剤と2剤を混ぜて髪の内側で色を作る仕組みで、一度の使用で染まります。いっぽう化粧品のカラートリートメントやヘアマニキュアは染毛剤ではありません。髪の表面に色をのせたり、使うたびに少しずつ色を補ったりする道具です。
ここを混ぜたまま買うと、「一度で染まるつもりだったのに、思ったほど色が変わらない」という食い違いが起きました。逆の失敗もあります。手や浴室を汚したくない人が、いきなり2剤混合のタイプだけを見て決めてしまうパターンです。先に決めるのは色ではなく、どちらの区分を使うかのほうでした。
この記事では、2026年8月に楽天市場で在庫と価格を確認できた6点を、区分ごとに分けて並べています。内訳は医薬部外品の酸化染毛剤が3点、化粧品のカラートリートメント・ヘアマニキュア・カラーコンディショナーが3点です。630円前後から2,756円前後までの帯に収まりました。
このブログを書いている人
30代前半メンズ、都内在住。「大手製薬企業 → 大手EC企業 → 大手メーカー企業」と、ライフスタイルに合わせて転職をしながら現在3社目で日々奮闘中。ファッションや美容といった身だしなみのことから、生活を豊かにするガジェット類、インテリアや雑貨まで、実際に使ってよかったものだけを書いています。
私は極度の脂性肌×敏感肌で、スキンケアは市販薬からデパコス、20以上の美容医療やイソトレチノイン治療まで一通り試してきました。
大好きな香水は500本以上、洋服には累計2,000万円ほどを使用(使いすぎ…)
これまで身を削って試してきた実体験を皆様にお伝えします!
医薬部外品と化粧品は、そもそも別の道具です
酸化染毛剤は、1剤と2剤を混ぜたときに始まる反応で色を作ります。髪の内部まで色が入るため、1回の使用で白い部分が周りの髪と同じ濃さに寄ります。今回の6点でいえば、サロンドプロの泡タイプ、ルシードの乳液タイプ、メンズビゲンのクリームタイプがこちらの区分です。いずれも商品ページに医薬部外品と明記されていました。
もう一方の化粧品区分は、染毛剤ではありません。利尻のカラートリートメント、スカルプDのカラーコンディショナー、サロンドプロのヘアマニキュアの3点がここに入ります。これらがしているのは着色で、髪の表面に色をのせたり、洗うたびに落ちるぶんを補い直したりする使い方が前提です。だから「1回でどこまで」ではなく、「何回で自分の落としどころに届くか」という見方に切り替える必要がありました。
どちらが優れているという話ではありません。手間と仕上がりの速さを取るか、日常の延長で少しずつ進めるかという、性格の違いです。週末にまとめて時間を取れる人と、風呂のついでにしか動けない人とでは、続くものが変わってきます。髪と頭皮の扱い全体を先に整えたい方は、メンズヘアケアの完全ガイドのほうに髪質別の基本をまとめました。

| 区分 | この記事での書き方 | 該当する商品 |
|---|---|---|
| 医薬部外品の酸化染毛剤 | 1回で染まる。1剤と2剤を混ぜて使う | サロンドプロ泡(988円前後)/ルシード(2,534円前後)/メンズビゲン(630円前後) |
| 化粧品のカラートリートメント・コンディショナー | 染毛剤ではなく着色。使うたびに色を補う | 利尻(2,280円前後)/スカルプD(2,343円前後) |
| 化粧品のヘアマニキュア | 髪の表面に色をコーティングする着色 | サロンドプロ マニキュア3箱(2,756円前後) |
一度で色を入れたい人が見る、医薬部外品の3点
時間を取れる日にまとめて済ませたいなら、こちらの3点から選ぶ形になります。ここに並ぶものだけが「染める」と書ける区分です。ただし1剤と2剤を混ぜる以上、手や浴室が汚れやすく、においやかぶれのリスクはトリートメントタイプより高くなります。使う前のパッチテストは、面倒でも省かないでください。
メンズビゲン スピーディーIIN:630円前後という入口の低さ
40gの1剤と40gの2剤を混ぜて使う、ドラッグストア定番のクリームタイプ。630円前後という価格は6点中の最安クラスで、白髪染めそのものを試したことがない人でも踏み出しやすい額でしょう。試すハードルがここまで下がるのかと、価格を見たときは少し驚きました。区分は医薬部外品と商品ページに明記されており、色は自然な黒色です。
クリームタイプの弱点は後処理のほう。液がゆるくないぶん狙った場所には置きやすいのですが、手や洗面台に付くと落とすのに手間がかかります。作業用の手袋と、汚れてよいタオルを先に用意しておくと違ってきました。
まず一度、自分の髪がどのくらい色を受けるのかを確かめたいと思ったとき、これ以上ためらいの少ない金額はそう多くありません。
メンズビゲン スピーディーIIN 自然な黒色 40g+40g
参考価格 630円前後
医薬部外品の酸化染毛剤です。泡ではなくクリームタイプの定番ブランドで、最安値帯でコスパを重視する人向けです。
サロンドプロ 泡のヘアカラーEX メンズスピーディ:放置5分という短さ
1剤40g・2剤40gの泡タイプで、価格は988円前後でした。商品ページには「ニオイのない泡タイプの白髪用ヘアカラー」「放置5分でムラなくきちんと染めます」と書かれており、区分は医薬部外品です。ワンプッシュで出る泡を髪になじませる形なので、クリームのように塗り分ける必要がありません。
この5分という数字が効いてくるのは、平日の夜です。置き時間が長いタイプだと、その間ずっと風呂場で待つことになります。短ければ、シャンプーの前後にそのまま組み込めるのは正直ありがたい仕様でした。生え際だけを直したい日にも取り回しが利きます。
泡は広がりやすい反面、量の加減がつかみにくい面もありました。最初は少なめに出して、足りなければ足す順番のほうが失敗しません。
サロンドプロ 泡のヘアカラーEX メンズスピーディ(白髪用)7 ナチュラルブラック 1剤40g・2剤40g
参考価格 988円前後
医薬部外品の酸化染毛剤です。泡タイプでワンプッシュ・放置5分です。6点の中で唯一「染める」と言い切れる区分の入門機です。
ルシード デザインヘアカラー クールアッシュ:黒に戻さない選択肢
3セットで2,534円前後の乳液タイプです。商品ページには区分が医薬部外品と明記され、「黒髪も白髪も明るく均一にキレイに染まる」と記載されていました。今回の6点で、黒以外の色味を正面から選べるのはこの一点でした。
クールアッシュという色名のとおり、狙いは真っ黒に戻すことではありません。白い部分だけが浮かないところまで持っていきつつ、全体の印象は明るいまま残す方向です。真っ黒に染めると顔まわりだけ不自然に濃くなる、という違和感を避けたい人に向きます。
ただし酸化染毛剤である以上、地肌が弱い人にとっては刺激の強い部類。トリートメントタイプと比べればなおさらなので、パッチテストの結果を見てから決めてください。
ルシード デザインヘアカラー クールアッシュ 白髪染め メンズ(3セット)
参考価格 2,534円前後
医薬部外品の酸化染毛剤です。乳液タイプで髪全体に塗りやすく、黒だけでなくアッシュ系の色味に染められるおしゃれ染め寄りの選択肢です。
少しずつ色を補っていく、化粧品区分の3点
ここから先の3点は染毛剤ではありません。1回で白い部分が消える道具ではなく、使うたびに色がのっていく道具です。1週間ほど続けて色を作り、そのあとは落ちたぶんを足していく進み方になります。この前提を持って使うかどうかで、満足度がまるで変わってきました。
代わりに得られるのは、混ぜる作業が要らないことと、風呂の流れに組み込めることです。放置時間の管理も、2剤混合ほど神経を使いません。
利尻 ヘアカラートリートメント:200gを風呂の中で使い切る
200g入りで2,280円前後という値付けでした。商品ページに「区分は化粧品(日本製)」と明記されており、染毛剤ではなくカラートリートメントです。だから本文でも「染まる」ではなく、着色する、色を補う、という書き方にしています。
使い方は単純で、髪に塗って置いてから流すだけ。混ぜる手間も、余った液を捨てる気まずさもありません。そのぶん、医薬部外品タイプのように1回で濃く入ることは期待できません。色を定着させるには繰り返す必要があります。
トリートメントタイプの代表格として、まずここから試す人が多い一本。想定していた単価帯の下寄りに収まるので、続けやすさの面でも入口になりました。
利尻 ヘアカラートリートメント(白髪用)200g
参考価格 2,280円前後
化粧品区分のカラートリートメントです。染毛剤ではないため「染める」ではなく、使うたびに少しずつ色を補う「着色する」枠です。
スカルプD ヘアカラー コンディショナー:頭皮のほうを気にする人へ
2,343円前後のカラーコンディショナーで、商品ページの区分表記は化粧品(日本製)となっています。こちらも染毛剤ではないため、できるのは着色です。メンズ向けの頭皮ケアで知られるブランドが出しているという点が、選ぶ理由になる人は多いでしょう。
コンディショナーという形をとっている以上、単発で使うものではありません。継続して使うことが前提の設計で、医薬部外品タイプのように短時間でしっかり色が入るわけではないところは、あらかじめ受け入れておく必要があります。
頭皮のかゆみやフケが気になっていて、そちらを先に片付けたい場合は、原因で選び分ける頭皮のかゆみ向けシャンプーの話が先です。色の話は、地肌が落ち着いてからのほうが続きます。
スカルプD ヘアカラー コンディショナー 男性用
参考価格 2,343円前後
化粧品区分のカラーコンディショナーです。頭皮ケア訴求のメンズ専用ブランドで、トリートメント同様「染める」ではなく「着色する」枠です。
サロンドプロ EX メンズヘアマニキュア:表面に色をのせる3箱セット
3箱セットで2,756円前後です。商品ページに「区分は化粧品」と明記されたヘアマニキュアで、酸化染毛剤とは仕組みが違います。毛髪の表面に色をコーティングする方式なので、髪の内側で反応を起こすタイプとは別物と考えてください。
表面に色を置く作りのため、シャンプーのたびに少しずつ色が落ちます。1回でがっつり決めたい人には物足りない部分でしょう。反対に、髪の内部に反応を起こす方式を避けたい人にとっては、この仕組みそのものが選ぶ理由になります。
3回分がまとまっているので、1回あたりの負担は抑えられました。色はナチュラルブラックの1色構成です。

サロンドプロ EX メンズヘアマニキュア 7 ナチュラルブラック(3箱セット)
参考価格 2,756円前後
化粧品区分のヘアマニキュアです。毛髪表面に色をコーティングする「着色」タイプで、酸化染毛剤(医薬部外品)とは仕組みが違います。
この6点でも解けない不満を、先に書いておきます
まず、どれを選んでも白髪そのものが無くなることはありません。染毛も着色も、いま生えている毛の色を扱う話であって、これから生える毛の色を変えるものではないからです。1か月もすれば根元から元の色が出てきますし、そこは道具を替えても同じでした。
次に、色の入り方は髪質でばらつきます。同じ商品でも、硬い髪と柔らかい髪、量の多い頭と少ない頭では結果が変わりました。商品ページの仕上がり見本は目安であって、約束ではありません。1箱で全体をまかなえるかどうかも、髪の長さと量しだいです。
そして、地肌が弱い人にとって酸化染毛剤は無理をしてよい相手ではありません。かゆみや赤みが出たなら、そこで止めて皮膚科に相談してください。化粧品区分のトリートメントやマニキュアに切り替えるという逃げ道もありますが、それでも合わないことはあります。生え際の薄さのほうが気になってきた場合は、色を足すより薄毛が気になりだした人の髪型の側から組み立て直すほうが早いこともあるはずです。
染める日に先回りしておくこと
- パッチテストを使用の48時間前に済ませる。前回平気だったから今回も平気、とは限りません
- 首まわりにタオルを巻き、洗面台の縁を古タオルで覆う。色は乾く前なら落とせます
- 生え際とこめかみから塗り始める。目立つ場所ほど置き時間を長く取れます
- 化粧品区分のものは1週間ほど続けてから判断する。1回目の結果だけで決めないでください
区分を決めてから、色の話に進んでください
棚の前で迷う時間の多くは、実は色で迷っているのではなく、仕組みの違うものを同じ土俵で比べているせいでした。1回で染めたいなら医薬部外品の酸化染毛剤が3点。混ぜる作業を避けて日常の延長で色を補いたいなら、化粧品区分が3点。この分岐を先に通してしまえば、残るのは色名と価格の比較だけになります。
そのうえで最初の一つを選ぶなら、630円前後のメンズビゲンか、988円前後のサロンドプロ泡タイプが無難でした。どちらも失敗したときの痛みが小さく、自分の髪の反応を知るための一回として使えます。そこから濃さや色味の不満が出てきたときに、ルシードや化粧品区分へ移っていく順番が無理のない進み方でしょう。
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