賃貸に住んでいると、部屋づくりで最初に諦めるのが壁です。僕も上京して最初の部屋では、ポスターを丸めた筒を押し入れに立てたまま二年間住みました。理由は単純で、退去のときにいくら請求されるか分からなかったから。壁は面積がいちばん広いのに、そこだけ最後まで手つかずでした。
ただ、実際に道具を調べてみると、賃貸の壁は使えないのではなく「使い方の選択肢を知らなかっただけ」だと分かります。掛けたいものの重さと、その部屋の壁の材質。この二つが決まれば、穴を開けずに壁を使う道具はだいたい決まります。ここでは僕が今の部屋で実際に立てている突っ張り柱を軸に、道具を3つに絞って書きます。
このブログを書いている人
30代前半メンズ、都内在住。「大手製薬企業 → 大手EC企業 → 大手メーカー企業」と、ライフスタイルに合わせて転職をしながら現在3社目で日々奮闘中。ファッションや美容といった身だしなみのことから、生活を豊かにするガジェット類、インテリアや雑貨まで、実際に使ってよかったものだけを書いています。
私は極度の脂性肌×敏感肌で、スキンケアは市販薬からデパコス、20以上の美容医療やイソトレチノイン治療まで一通り試してきました。
大好きな香水は500本以上、洋服には累計2,000万円ほどを使用(使いすぎ…)
これまで身を削って試してきた実体験を皆様にお伝えします!
賃貸の壁は、穴を開けずに使える
結論から書くと、画鋲もネジも使わずに壁を使う方法は現行の市販品で成立します。しかも一つの方法ではなく、規模の違う三段階が用意されています。
一段目は、貼ってはがせる粘着フック。壁紙に直接貼り、専用のタブを引いてはがす方式です。工具も木材も要りません。
二段目は、2×4材を床と天井で突っ張って柱を立てるやり方。壁そのものには一切触れず、部屋の中に新しい「面」を作ってしまう考え方です。棚板も有孔ボードも、この柱に対して付けます。
三段目が、ホチキスの針で石膏ボードに留めるタイプの棚。針は細いので、ネジ穴とは残り方がまったく違います。厳密には無穴ではありませんが、原状回復の話でいえば画鋲より小さい跡です。
順番としては、掛けたいものが軽いほど一段目、重くて量が多いほど二段目や三段目に寄っていきます。僕の部屋も最初は一段目から入って、荷物が増えた段階で柱を立てました。
「掛ける」「立てる」「留める」で分けて考える
道具の名前で覚えようとすると混乱するので、壁への触り方で分けたほうが早いです。
| 方式 | 壁に残るもの | 向いている使い方 |
|---|---|---|
| 貼ってはがせるフック | 粘着タブの跡(手順どおりならほぼ目立たない) | 軽いポスターやカレンダーを1枚だけ掛ける |
| 2×4材の突っ張り柱 | 壁には触れず、床と天井に接するだけ | 壁一面を棚や見せる収納にする |
| ホチキス留めの棚 | 細い針の跡が残る | 柱を立てる場所が無い壁に棚を出す |
この表の右の列を見て、自分がやりたいことがどこに当たるかを先に決めてしまうと、買い物を間違えません。逆に「とりあえず有名なやつ」で選ぶと、木材を買ったのに使わないまま部屋の隅に立てかける、というよくある事故が起きます。買う前に用途から決める考え方は、買ってよかったメンズアイテムを金額順に並べた記事でも同じ順番で書きました。
まず1枚だけ掛けたいなら、貼ってはがせるフックから
「壁インテリア」と言っても、最初にやりたいのはたいてい一枚のポスターかカレンダーです。そこにいきなり柱を立てるのは、明らかにやりすぎ。この段階では粘着フックがいちばん速いです。
3Mのコマンドシリーズには、壁紙に貼ることを前提にした種類があります。今回選んだのはコマンド カレンダーフック 壁紙用 CMK-CA01で、内容はフック2個とタブM2枚。耐荷重は500gと公式に明記されています。カレンダー、軽いポスター、ドライフラワーのスワッグ、キーフックあたりが現実的な範囲です。
ここで一つ注意があります。同じ「コマンド」でも製品によって耐荷重がまったく違います。たとえばミニフック(CMK-MH01)は0.22kgで、カレンダーフックの半分以下。シリーズ名だけで選ぶと、想定より弱いものを掴みます。買うときは型番まで見てください。数量が要るなら、フック5個とタブM5枚が入ったCMK-CA01-VPという買得パックもあります。
そしてもっと大事なのが、貼れる壁の条件です。この製品は塩ビ壁紙用で、紙製・布製など塩ビ以外の壁紙には使えません。凹凸の激しい面も対象外で、防汚加工などの特殊加工がされた壁紙は接着力が足りなくなるおそれがある、と案内されています。賃貸のクロスは塩ビが多数派ですが、和室の砂壁や、少し古い物件の紙クロスだと外れます。貼る前に、目立たない位置で一度試すのが安全です。
工具ゼロで今日から始められて、退去まで日が浅い人にも向く。この二点で、最初の一手としては強い選択肢です。
3M コマンド カレンダーフック 壁紙用 CMK-CA01
参考価格 585円前後
工具も木材も要らない入口枠。今日ポスターやカレンダーを1枚だけ掛けたい人、退去まで日が浅い人
弱点も先に書いておきます。500gという数字は、額縁に入れたポスターだと思ったより早く超えます。ガラス入りのフレームは論外で、木製フレームでも大きいサイズは怪しい。そして、はがすときが本番です。タブを壁と平行に、ゆっくりまっすぐ引き伸ばす。この手順を守らずに手前へ引っ張ると、壁紙の表層を持っていきます。急いでいるときにやりがちなので、退去前日ではなく余裕のある日にはがしたほうがいいです。

壁一面を棚にするなら、2×4材で柱を立てる
ここからが本命です。僕が今の部屋で使っているのが、平安伸銅工業のLABRICO(ラブリコ)2×4アジャスター DXO-1。市販の2×4材の上下にキャップのような部品をはめ、ジャッキを回して床と天井で突っ張る道具です。
考え方が面白いのは、壁に何もしないところ。壁の前に柱が一本立つだけなので、壁紙にも下地にも触れません。そのぶん、柱に対して何をぶら下げるかは自由です。柱を2本立てて棚受けを渡せば棚になるし、有孔ボードを張れば工具や小物の見せる収納になる。テレビ台の横に1本立てて、ケーブルやリモコンの定位置を作るのも現実的です。
必要なものは、アジャスターのセットと、2×4材(38×89mm)。木材の長さは、天井高から95mm短くカットします。ここが唯一の面倒なところで、僕はホームセンターの木材カットサービスで切ってもらいました。天井高はメジャーで数カ所測って、いちばん低い値を採用するのが安全です。設置できるのは高さ2750mmまでで、この製品は縦の突っ張り専用。横に渡す使い方はできません。
荷重は、通常タイプであるDXの数値で柱1本あたり20kgまで(片側にかかる荷重として)。この20kgという数字は、本を詰めた棚だとすぐ届きます。メーカーは自転車・テレビ・貴重品を掛けないよう注意書きで明記していて、これは守るべき線です。もし自転車のような重量物を壁面で受けたいなら、同じシリーズの強力タイプ(EX)が使用荷重40kgなので、そちらを検討することになります。通常タイプと強力タイプの数字を混同したまま買うのが、いちばん危ない間違いです。
木材を切る手間さえ越えれば、あとは回すだけ。壁一面を丸ごと使える方式は、今のところこれが最短です。
平安伸銅工業 LABRICO(ラブリコ)2×4アジャスター DXO-1 オフホワイト
参考価格 1,500円前後
本命枠。壁一面を棚にしたい人。1セットで柱1本ぶん、棚受けを足して収納量を伸ばせる
引っかかる点も挙げます。まず木材が別売りで、通販で2×4材を買うと送料が本体価格を上回ることがあります。店舗で買って車で運ぶか、カット込みの配送を使うか、そこの算段が要ります。設置面の条件もあって、傾いた天井や床では使えません。ロフト下の斜め天井や、古い物件のたわんだ床は要注意です。そして地味に効くのが、突っ張り位置のズレ。柱を立てたあとに位置を数センチ動かしたくなると、荷物を全部下ろしてやり直しになります。棚板の高さと幅は、紙に書いてから立てるほうが結局早いです。
柱を立てたあと、何を足すかで部屋が決まる
突っ張り柱は、それ自体では単なる木の棒です。価値が出るのは、そこに何を付けるかを決めてから。ここを考えずに立てると、部屋の真ん中に柱だけが残ります。
僕が最初に付けたのは棚受けでした。柱を2本立てて、間に棚板を渡すだけ。高さを自由に決められるので、既製の棚と違って「この段だけ低くしたい」が通ります。よく使うものを腰から目線の高さに集めて、めったに触らないものを最上段へ。この配分だけで、床に置いていたものがかなり減りました。
次に足したのが有孔ボードです。柱にボードを張ると、フックを差す位置を後から動かせる面ができます。工具、充電ケーブル、帽子、鍵。定位置が決まっていなかったものが、掛けるだけで戻る場所を持つようになる。これは棚よりも効きました。
照明を足すのも手です。柱にクリップ式のライトを留めて、壁側へ光を向ける。天井の照明だけの部屋と比べて、影の出方が変わります。ただし、掛けるものが増えるほど荷重は積み上がるので、そこは常に頭に入れておきたいところ。棚板と載せる物の重さを足していくと、思ったより早く上限に近づきます。
柱を立てられない壁には、ホチキスで留める棚
窓が多い部屋、天井が斜めの部屋、家具の配置上どうしても柱が立てられない壁。そういう場所には三段目の方法があります。壁美人シェルティシリーズの、ホチキスの針で石膏ボードに留めるウォールシェルフです。
今回の枠はシェルティシリーズのL字シェルフ ロング。サイズは幅750×高さ120×奥行120mmで、静止荷重5.0kg。針を斜めに何本も打ち込んで、面で荷重を受ける方式です。同じシリーズには幅400mm・静止荷重2.3kgの通常サイズもあるので、掛けたい幅で選び分けます。ロングのほうは打込み用の針が64本(通常サイズは32本)同梱されています。
この5.0kgという数字は、事前に把握しておくべき数字です。飾り棚としては十分ですが、単行本を並べていくと危うい。文庫を数冊、時計、小さな観葉植物、香水の瓶。そのあたりが現実的な載せ方です。数字を知らないまま小型スピーカーを置く、というのが典型的な失敗になります。
留めるのに使うのは、180度開く市販のホッチキスです。壁美人の専用機ではなく、一般の事務用で構いません(メーカーはMAX社製HD-10Dを推奨しています)。針も市販のステンレス10号で代用できますが、鉄の針は錆びるので使えません。この「専用品を買い足さなくていい」という点は、事前情報として誤解されがちなところです。継続してかかるのは、貼り直すたびに要る専用フィルムのほうです。フィルムは針を打ち込んで金具を支える消耗パーツで、付け替えるたびに新しいものが要ります。ロングが使うのは「24K」対応で、通常サイズの「12K」対応とは番手が違うので、買い足すときは対応番手を確かめてください。
壁そのものに棚を出したい人、柱を立てる余地が無い人。条件がそこに当てはまるなら、この方式が残ります。
壁美人 シェルティシリーズ L字シェルフ ロング(SLTKBLL100)
参考価格 6,578円前後
長く使う上位枠。突っ張り柱を立てる場所が無い壁、あるいは壁そのものに棚を出したい人
もちろん万能ではありません。まず、針の跡は残ります。ネジ穴より小さいとはいえ、無穴ではない。この一点を許容できるかどうかが分かれ目です。次に、使える壁が石膏ボードに限られます。コンクリート壁、木の壁、タイル面では使えません。自分の部屋の壁がどれかは、画鋲を軽く刺してみて白い粉が付くか、壁を叩いた音が軽いかで見当が付きます。判断が付かないときは管理会社に聞くのが確実です。

どれから買うかは、掛けたいものの重さで決まる
三つを並べて迷うなら、順番は単純です。
掛けたいものが1枚で、重さが500g以内。この条件なら粘着フックで終わります。ここで柱や棚を買うのは、目的に対して道具が大きすぎます。
収納が足りていない、床にものが積まれている、壁の一面がまるごと空いている。この状態なら突っ張り柱です。初期費用は木材のぶんだけ上がりますが、あとから棚を足せるので伸びしろが違います。
柱を立てる場所が無く、それでも壁に棚を出したい。ここでホチキス留めが効いてきます。
買う前に測っておく3つ
- 天井までの高さ(数カ所測って、いちばん低い値を使う)
- 壁紙の種類(塩ビか、紙・布・砂壁か)
- 掛けたいものの実測の重さ(キッチンスケールで量れます)
この3つをメモしてから注文すると、届いてから「使えなかった」がほぼ無くなります。特に3つめは飛ばされがちですが、フックも棚も荷重で決まる道具なので、感覚ではなく数字で押さえたほうが確実です。
退去のときに揉めないための考え方
最後に、原状回復の話にも触れておきます。ここは製品の性能ではなく、契約と運用の話です。
粘着フックは、はがし方の手順がすべてです。タブをまっすぐ引くこと。硬くなっていたらドライヤーで少し温めてから引くと動きます。焦って手前に引くのが最悪の手で、これで壁紙を持っていくと、フック代とは比べものにならない補修費になります。
突っ張り柱は壁に触れませんが、床と天井には力がかかっています。長く立てたままにすると、天井の壁紙に跡が付くことがあります。気になる人は、接地面に薄いフェルトを挟んでおくと安心です。
ホチキス留めは針跡が残る前提の道具なので、心配なら契約書の原状回復の条項を先に読んでおきます。物件によって扱いが違うので、一般論より自分の契約書のほうが正確です。
道具そのものの寿命も考えておきたいところ。粘着タブは一度はがすと再利用できませんし、突っ張り柱は季節をまたぐと緩むことがあるので、たまにジャッキを締め直します。買って終わりではなく、たまに手を入れる前提の道具だと思っておくと長持ちします。同じ「買う前に使い方から逆算する」考え方は、季節家電を需要の前に買う話でも書きました。
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僕自身、最初の部屋で二年間ポスターを押し入れに置いていたのは、単に方法を知らなかったからでした。壁は部屋でいちばん面積の大きい面で、そこが空白のままだと、家具をいくら足しても部屋の印象は変わりません。掛けたいものの重さを量って、自分の壁の種類を確かめる。この二つが済めば、あとは三段階のどこに当たるかを選ぶだけです。
部屋づくりで、一緒に考えると早いもの
- 部屋のインテリアは床の見える面積で決まる|広く見せる3点部屋作りは、床の見える面積から考える
- キッチンのインテリアは出しっぱなしにする物を決めると片づく|3点出しっぱなしにするものを決めると片づく
※本記事はプロモーションを含みます

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