秋のスーパーでさつまいもが山積みになると、焼き芋メーカーを調べ始める人が増えます。ところが実際に使い始めた人のつまずきは、味の話より先に別のところから出てきました。買ってきた芋が器に入らない、という一点です。
今回の5台を公式ページと販売ページで当たってみて、いちばんはっきりしたのがここでした。一度に何本焼けるかを数字で公表しているメーカーは、5台のうち1つもありません。加熱時間を出しているのが3台、芋のサイズの上限をはっきり書いているのは1台だけでした。残りは自分で寸法から見積もることになります。
もう1つ先に断っておきたいのが時間です。公表されている加熱時間は、短いもので約25分、長いものでは約2時間かかります。スイッチを入れてすぐ食べられる道具ではありません。平日の夜に思い立って使う想定でいると、たぶん出番がないまま棚の奥へ行きます。
5台は熱源で二手に分かれました。コンセントにさすだけで完結する専用機・専用モード機が2台、コンロやオーブンにかける鍋タイプが3台です。価格は2,680円前後から12,780円前後まで開いていますが、高いほうが手軽とは限りませんでした。いちばん高い1台が、いちばん時間のかかる1台でもあります。
このブログを書いている人
30代前半メンズ、都内在住。「大手製薬企業 → 大手EC企業 → 大手メーカー企業」と、ライフスタイルに合わせて転職をしながら現在3社目で日々奮闘中。ファッションや美容といった身だしなみのことから、生活を豊かにするガジェット類、インテリアや雑貨まで、実際に使ってよかったものだけを書いています。
私は極度の脂性肌×敏感肌で、スキンケアは市販薬からデパコス、20以上の美容医療やイソトレチノイン治療まで一通り試してきました。
大好きな香水は500本以上、洋服には累計2,000万円ほどを使用(使いすぎ…)
これまで身を削って試してきた実体験を皆様にお伝えします!
専用機と鍋タイプ、迷うのはたいていこの分かれ目です
5台をいきなり並べても選べません。先に、自分の台所がどちらを受け入れられるかを決めてしまうほうが早いと思います。ここさえ決まってしまえば、候補は2台か3台に絞れるはずです。
電気の専用機は、火を見なくて済むかわりに場所を取ります
電気タイプの良さは、熱源を選ばないところにあります。ガスコンロが1口しかない部屋でも、コンセントさえあれば焼けます。ひっくり返すタイミングを気にする必要もありません。
そのかわり、本体が常設の家電として場所を要求してきます。今回の2台でいうと、アーネストが幅20.5×奥行27×高さ31.5cm、ライソンが約W355×D315×H210mmです。どちらも炊飯器と同じくらいの面積を占めますから、シーズンオフの置き場所まで含めて考えておいてください。
鍋タイプは安く始められますが、熱源の条件が付いてきます
鍋タイプはとにかく入口が安いところが魅力です。今回の最安は2,680円前後で、電気タイプの半額以下でした。使わない季節は普通の鍋と同じように棚へしまえます。
ただし、手持ちの熱源で使えるかどうかは製品ごとに違います。高木金属のホーロー鍋はガスコンロとIH(200V)に対応する一方、卓上の100V IHクッキングヒーターやカセットコンロでは使えません。鍋底の高温を検知して加熱が止まってしまうためです。池永鉄工の鉄鋳物鍋はIHの100Vと200V、そしてガス火に対応します。萬古焼の陶器鍋は電子レンジもオーブンも直火も通ると書かれていました。ここは買う前に、必ず自分の台所と突き合わせてください。
| タイプ | 熱源と置き場所 | 今回の5台での内訳 |
|---|---|---|
| 電気の専用機・専用モード機 | コンセントだけで完結し、火加減を見ずに済みます。そのぶん常設の場所が要ります | アーネスト、ライソンの2台 |
| ホーロー・鉄鋳物の鍋 | ガスコンロやIHが必要で、対応する熱源が製品ごとに違います | 高木金属、池永鉄工の2台 |
| 耐熱陶器の鍋 | 電子レンジ・オーブン・直火のいずれでも使えると記載があります | 萬古焼の1台 |

焼ける本数と時間は、買う前にここまで確かめてください
タイトルに本数と時間を掲げておきながら心苦しいのですが、一度に何本という数字は、5台とも公表されていませんでした。バスケットの容量や鍋の外寸は出ているのに、本数だけがどこにも書かれていません。ですので、ここは正直に「記載なし」と書いた上で、代わりに何を見ればよいかをお伝えします。
見るべきは容量と外寸です。アーネストはバスケット容量が約1.3L、高木金属のホーロー鍋は満水容量2.6Lと出ています。池永鉄工は外寸φ22×H10cm、萬古焼は外寸φ21×25×17cmという表記でした。ここで気をつけたいのは、φ22cmが内側の直径ではないという点でしょう。鍋の厚みと取っ手を差し引いた内側は、この数字より確実に小さくなります。
サイズの上限をはっきり書いていたのは、5台のうちライソンだけです。公式に「※直径約4cmまでか、Sサイズのサツマイモをご購入ください」「※Lサイズのサツマイモは『やきいも専用ケース』に入りません」と注意書きが出ています。ここまで書いてあるのはむしろ親切で、太い芋を買ってきて途方に暮れる事故を先に防いでくれます。
| 製品 | 加熱時間の公表値 | 芋のサイズについての記載 |
|---|---|---|
| アーネスト UMAIIMO A-77463 | 記載なし。70℃前後と200℃の2段階で焼く方式とだけ書かれています | 記載なし。バスケット容量は約1.3L |
| 高木金属 ホーロー焼きいも器24cm | 約30〜40分加熱し、火を止めて蒸らし15分(販売ページの説明) | 記載なし。満水容量2.6L・幅310×奥行268×高さ142mm |
| 池永鉄工 いも次郎 | 蓋をして弱火で約10分、返してさらに弱火で約15〜20分(販売店の手順) | 記載なし。外寸φ22×H10cm(蓋を含む) |
| ライソン 超蜜やきいもトースター | 約2時間(超蜜やきいもモード) | 「直径約4cmまでか、Sサイズ」。Lサイズは専用ケースに入りません |
| 萬古焼 いも丸(中) | 記載なし | 記載なし。外寸φ21×25×17cm |
改めて時間を並べてみると、いちばん短い池永鉄工でも合計25〜30分、高木金属は蒸らしを入れて45〜55分、ライソンにいたっては約2時間です。焼き芋メーカーは、待つ道具です。休日の午後に仕込んでおやつの時間に食べる、くらいの使い方が現実的でしょう。
芋を買う前に、器のほうを測っておく
- 焼き芋メーカー側は内寸や本数を公表していないものがほとんどです
- 手元の器の内側の直径と深さをメジャーで測り、その数字を持って売り場へ行くと外しません
- ライソンだけは「直径約4cmまでか、Sサイズのサツマイモをご購入ください」と公式に書かれています
- 太い芋しか並んでいない日は、半分に切って焼くという逃げ道も残っています
同じさつまいもでも、蒸して食べるなら道具はまったく別になります。加熱時間の短さで選びたい方は、蒸し器のおすすめのほうも見比べてみてください。
コンセントにさすだけの2台は、手間の少なさで選ぶことになります
ここからは実物です。まず、火を使わずに焼ける2台から見ていきます。
アーネスト yakiimo baker UMAIIMO|70℃と200℃の2段階で焼く、まぎれもない専用機
5台のなかで、焼き芋だけのために作られていることがいちばんはっきりしているのがこの1台でした。公式ページにも焼き芋以外の使い方は載っていません。潔いといえば潔い作りです。
特徴は加熱のしかたにあります。第1段階で内部を70℃前後まで上げて糖化させ、第2段階で200℃の高温に切り替えて焼き上げる、という2段構えです。この方式について、アーネストは「とろけるような甘さを引き出します」と書いています。消費電力は1000W、温度ヒューズは157℃、電源はAC100Vの50/60Hz両対応でした。
本体は幅20.5×奥行27×高さ31.5cmで、重量2.5kgです。バスケット容量は約1.3L(目皿を入れた状態)と公表されていますが、そこに何本入るかまでは書かれていませんでした。加熱時間の数値も公式には見当たりません。ここは正直、もう少し書いておいてほしかったところです。原産国は中国でした。
価格は6,930円前後で、今回の5台のちょうど真ん中あたりに位置します。コンロを塞がずにボタン1つで済ませたい、という一点で選ぶなら候補に入ってきます。
アーネスト yakiimo baker UMAIIMO A-77463
参考価格 6,930円前後
電気専用機でボタン1つ、コンロなしで2段階加熱の焼き芋を作りたい人向け
ライソン 超蜜やきいもトースター|約2時間かかりますが、パンも焼けます
焼き芋のためのモードと、普段のトースターを1台にまとめたのがこの機種です。今回の5台では最上位の12,780円前後で、正直なところ焼き芋だけのために出す金額ではありません。パンモードを毎日使う前提なら、話がまるごと変わってきます。
公式には「超蜜やきいもモード」で「約2時間で焼き上がり」と書かれています。仕上がりについては「熟成したべにはるかを『超蜜やきいもモード』で焼けば…甘い蜜たっぷり、クリーミィな舌触りの美味しいやきいもを焼くことが出来ます」との記載がありました。ここはメーカー自身の言葉なので、そのまま引用しておきます。
一方で、芋のサイズには明確な制限があります。公式の注意書きは「※直径約4cmまでか、Sサイズのサツマイモをご購入ください」「※Lサイズのサツマイモは『やきいも専用ケース』に入りません」というものです。5台のなかで唯一、上限を数字で示してくれた機種でもあります。買ってから困る項目を先に潰してあるのは助かりました。
仕様は消費電力1300W、定格時間2時間、電流ヒューズ10Aです。本体外寸は約W355×D315×H210mm、庫内は約W265×D220×H70mmでした。本体はスチール・ガラス・ステンレス、アミ台はステンレス、やきいも専用ケースとケースハンガーはSPCC(フッ素樹脂加工)が使われています。トースターとしての実力そのものを比べたい場合は、バルミューダ ザ・トースターのレビューと並べて見てみてください。

コンロとオーブンにかける鍋タイプの3台は、価格も性格もばらけます
ここからは鍋タイプです。2,680円前後から9,390円前後まで開きがあり、素材もホーロー・鉄鋳物・耐熱陶器とすべて違いました。
高木金属 ホーロー焼きいも器24cm|2,680円前後、他の食材に使える記載もあります
今回の最安値がこの1台でした。2,680円前後という価格は、焼き芋メーカーを試してみたいだけの段階でも手が出ます。しかも専用石が約1,100g付いてくるという内容でした。
本体はほうろう用鋼板(板厚1.2mm・ほうろう加工)、ツマミは鉄のクロムめっき、フタは鉄のフッ素樹脂塗膜加工です。専用石は日本製の天然石で、本体はインドネシア製、蓋と石は日本製という構成になっています。サイズは幅310×奥行268×高さ142mm、満水容量2.6L、重量1,130gでした。
加熱の目安は販売ページに「約30〜40分加熱、火を止めて蒸らし15分」と説明があります。蒸らしまで入れると45分から55分を見ておくことになるでしょう。用途については「焼きトウモロコシや焼きじゃが、さけのホイル焼きにも」と書かれていて、焼き芋のシーズンが終わっても棚で眠らせずに済みます。
熱源は「ガスコンロ・IH(200V)で使用可能」です。ここだけは先に確かめてください。100Vの卓上IHやカセットコンロでは使えません。
高木金属 ホーロー焼きいも器 24cm HA-IY24S
参考価格 2,680円前後
手持ちのガスコンロ・IH(200V)にそのままかけられるホーロー鍋。価格を抑えて石焼き芋を試したい人向け
池永鉄工 いも次郎|鉄鋳物の鍋で、焼き栗の作り方まで載っています
素材の重さで選ぶならこの1台になります。材質は鉄鋳物、外寸はφ22×H10cm(蓋を含む)で、取手を含む全長は27.2cmです。IHは100Vと200Vの両方に対応し、ガス火でも使えます。日本製という点も安心材料でした。
調理の手順は販売店の説明が具体的です。「サツマイモの表面を水で洗い…お鍋に直接少し隙間を開けて入れ…蓋をして弱火で約10分…ひっくり返し、蓋をして約15〜20分程度弱火で仕上げる」と書かれています。合計すると25分から30分ほどで、今回の5台では最も短い部類に入りました。同じ販売店の説明には焼栗の作り方も載っていて、秋のあいだ栗にも回せます。
気をつけたいのは価格です。同じJANの商品でも、店によって3,440円から9,765円まで開いていました。ここでは5店舗の中央値である4,950円前後を採用していますが、購入前に複数店の価格を見比べてください。同じ品物で倍以上の差が付くことがあります。
萬古焼 いも丸(中)|電子レンジもオーブンも直火も通る耐熱陶器
熱源をいちばん選ばないのがこの1台でした。四日市で作られる耐熱陶器の鍋で、「電子レンジ:使用OK」「オーブン/直火:使用OK」と説明されています。天然石が約300g入りで2袋付いてきます。
サイズはφ21×25×17cmという表記です。価格は9,390円前後で、鍋タイプのなかでは上位に来ます。陶器の鍋がそのまま食卓に出せる見た目であることも、置きっぱなしになりがちな家電とは違う良さでしょう。
ひとつ気になったのは、店によってサイズ表記が揺れていた点です。同じ「中」サイズでも約20.5cmと22cmの両方の表記を見かけました。手仕事の焼き物ですから個体差があるのは自然なことですが、置き場所の寸法がぎりぎりの方は注文前に販売店へ確認しておくと安心です。加熱時間と本数の記載は、この機種でも見つかりませんでした。
萬古焼 石焼きいも鍋 いも丸(中) 22-13/M4851
参考価格 9,390円前後
電子レンジだけでなくオーブン・直火にも使える耐熱陶器鍋。焼き芋以外の蒸し料理にも鍋として使い回したい人向け
惜しいと感じたところを、5台ぶん先に書いておきます
良いところだけ並べても選べないので、引っかかった点をまとめておきます。
まず全体に共通するのが、情報の少なさです。何本入るのかを書いているメーカーが1つもないというのは、正直もう少しどうにかならないものかと思いました。加熱時間さえ書いていない機種も2台あります。
アーネストは焼き芋しか作れません。専用機なので当然ではありますが、シーズンが終わると使い道がなくなります。ライソンは価格が12,780円前後と高く、しかもLサイズの芋が入りません。約2時間という時間も、生活のリズムに合うかどうかで評価が割れるはずです。
高木金属は熱源が限られます。卓上IHやカセットコンロを主に使っている方は、この時点で候補から外れてしまうでしょう。池永鉄工は鉄鋳物なので相応に重く、価格が店によって大きく振れます。萬古焼はサイズ表記のばらつきがあり、陶器なので扱いには気を配ることになります。
なお、他の料理にも使えると確認できたのは5台のうち一部です。高木金属は焼きトウモロコシや焼きじゃが、さけのホイル焼き、池永鉄工は焼栗、ライソンはパンモードという形でそれぞれ記載がありました。アーネストにその記載はありません。萬古焼は電子レンジ・オーブン・直火に対応する鍋ですが、具体的な料理名までは書かれていませんでした。
買う前のチェックが要る3点
- 熱源が合っているか(卓上IH・カセットコンロは使えない機種があります)
- 芋のサイズが入るか(上限を明記しているのは今回5台のうち1台だけです)
- 加熱時間が生活に合うか(25分の機種から約2時間の機種まで開きがあります)
この秋、台所のどこに置くかまで決めてから選んでください
熱源、置き場所、そして待てる時間。この3つが決まれば、5台は自然と1台か2台まで絞れます。逆にここを決めずに価格だけで選ぶと、届いてから熱源が合わないという結末になりかねません。
安く試したいなら2,680円前後の高木金属、火を使いたくないなら6,930円前後のアーネスト、パンも焼く前提なら12,780円前後のライソン、短時間で焼きたいなら4,950円前後の池永鉄工、食卓にそのまま出したいなら9,390円前後の萬古焼という並びになります。値段の高さと手軽さが一致しないところが、この5台のおもしろいところでした。
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