まな板を買い替えるときにいちばん効いてくるのは、大きさでも値段でもなく素材です。木と樹脂とゴムでは、切ったあとにやることが丸ごと入れ替わります。ここを決めないままサイズと価格だけで選ぶと、届いてから台所の使い方のほうを合わせるはめになりました。
木の一枚板なら、洗ったあとに水気を拭いて立てかける場所が要ります。樹脂は軽くて扱いやすいかわりに、刃の跡が残りやすい素材でした。ゴムやエラストマーはその中間にあって、刃当たりの柔らかさと引き換えに重さが出ます。同じ「まな板」という呼び名でも、台所での付き合い方はまるで別物です。
今回は7枚を素材ごとに分けて、サイズと厚み、重さ、そして食洗機と漂白剤が使えるかどうかを一枚ずつ確認しました。価格は1,100円のものから6,600円のものまで開きがあります。
先に断っておきます。7枚のうち、食洗機や漂白剤の可否がはっきり書かれていたのは一部だけでした。書かれていないものは「記載なし」とそのまま書きます。ここをぼかして「たぶん大丈夫」と書いてしまうと、読んだ方がまな板を割ってしまうからです。
このブログを書いている人
30代前半メンズ、都内在住。「大手製薬企業 → 大手EC企業 → 大手メーカー企業」と、ライフスタイルに合わせて転職をしながら現在3社目で日々奮闘中。ファッションや美容といった身だしなみのことから、生活を豊かにするガジェット類、インテリアや雑貨まで、実際に使ってよかったものだけを書いています。
私は極度の脂性肌×敏感肌で、スキンケアは市販薬からデパコス、20以上の美容医療やイソトレチノイン治療まで一通り試してきました。
大好きな香水は500本以上、洋服には累計2,000万円ほどを使用(使いすぎ…)
これまで身を削って試してきた実体験を皆様にお伝えします!
木と樹脂とゴムは、差し出しているものが違います
まな板の素材は大きく三つに分かれます。木、樹脂、そしてゴムやエラストマーです。どれが優れているという話ではなく、それぞれ何かを差し出して何かを得ています。
木は刃当たりが柔らかく、包丁の刃先にやさしい素材として長く使われてきました。ヒノキやイチョウのように柔らかめの木は、表面がわずかに削れることで刃を受け止めてくれます。ただし水を吸うので、使ったあとは水気を拭いて風の通る場所で乾かす手間が要ります。反りを避けるために片面だけを使い続けないことも、覚えておいてください。漂白剤と食洗機はどちらも避けるのが一般的な扱いで、無垢の一枚板を高温と乾燥にさらせば反りや割れにつながります。
樹脂、とくにポリエチレンのまな板は軽くて安く、置き場所を選びません。塩素系漂白剤に対応する製品が多い素材でもありますが、対応するかどうかは製品ごとに違うので、必ず商品ページの記載を見てください。弱点は傷です。包丁の跡が深く残ると、そこに汚れが入り込みやすくなります。薄いものは熱や力で反ることもありました。
ゴムとエラストマーは、ちょうどその中間にあります。木のような刃当たりの柔らかさを持ちながら、木ほどは水を吸いません。乾きが早いのは、毎日使ううえでかなり大きな利点でした。かわりに重さが出やすく、シンクで裏返して洗うときに手首にきます。値段も、同じ大きさの樹脂製より上がりやすい傾向がありました。
素材を決める前に測っておくもの
- シンクの内寸(斜めに入れて水を流せる長さか)
- 立てかけて乾かす場所の幅と高さ
- いま使っている包丁の種類と刃渡り

まな板は包丁とセットで効いてきます。柔らかい面を選ぶほど刃先は長持ちしやすく、硬い面は切れ味の落ちが早くなりがちです。手持ちの包丁がまだ決まっていない方は、三徳・牛刀・ペティの選び方を先に見ておくと、まな板に求める柔らかさも決めやすくなります。
木のまな板は、乾かす場所を決めてから買います
こびき屋 一枚板ひのきまな板(M/L選択可)
樹齢50年以上のヒノキを一枚板で使ったまな板です。サイズはM(長さ37cm・幅22cm)とL(長さ45cm・幅23cm)から選べて、どちらも厚みは2.5cmあります。同じ価格でサイズを選べるのは、シンクの内寸に合わせたいときに助かりました。商品ページには抗菌の表示があり、国産と書かれています。
厚み2.5cmは家庭用としてしっかりした部類で、置いただけで動かない安心感があります。重さの記載は見当たりませんでした。食洗機の可否と漂白剤の可否についても記載がないので、無垢の一枚板であることを踏まえ、手洗いして拭いて乾かす前提で考えるのが安全です。
木の香りと刃当たりを取りにいく代わりに、毎日拭いて立てかける手間は引き受ける。そういう付き合い方に向く一枚でした。実売は3,740円前後です。
出雲ひのき 国産いちょうまな板(小)
イチョウ材を使った、H20×W20×D2cmのまな板です。角が丸く加工されているので、四隅が手や食器に当たりません。小さめなので、薬味を刻む、果物を切るといった用途と相性がよさそうでした。こちらも抗菌の表示があり、国産と書かれています。
一枚板なので自立はしません。立てかけるか、まな板スタンドを用意する必要があります。重さ、食洗機の可否、漂白剤の可否はいずれも記載が見当たりませんでした。木のまな板を食洗機に入れるのは避けたほうが安全です。
メインの大きな一枚とは別に、匂いの移りやすい食材や果物のためにもう一枚ほしくなったとき、この大きさは収まりがいいと感じました。実売は4,400円前後です。
樹脂は洗いやすさと置き場所で選びます
曙産業 マイ抗菌まな板(ポリエチレン・10mm厚 中)
ポリエチレン製で取っ手が付いたまな板です。「10mm厚・中」は約35×20.5×H1cmで、実売は1,386円前後でした。取っ手があると、刻んだ野菜を鍋へ移すときに片手で持ち上げられて、これが思ったより効きます。商品ページには「抗菌まな板」と明記されています。
注意したいのは、厚みとサイズの展開が複数あることです。注文前に、選んでいる厚みとサイズを必ず確認してください。重さ、食洗機の可否、漂白剤の可否は、いずれも記載が見当たりませんでした。ポリエチレン自体は漂白剤に対応する製品が多い素材ですが、この一枚について可否は確認できていません。
まずは軽くて安いものを一枚、というところから始めたい方の入口になります。価格の面でも、7枚のなかで低いグループに入りました。
エピキュリアン カッティングボード Sサイズ
木質繊維とレジンを固めたコンポジット素材のまな板です。Sサイズは約20.5×15.5×0.6cmで、重量は約240gと書かれています。7枚のうち重量の記載があるのは2枚だけで、そのなかでは軽いほうにあたりました。
この製品が扱いやすいのは、食器洗い乾燥機に対応すると公式が明記している点です。耐熱温度は176℃と書かれています。そのかわり「漂白剤のご使用はお控えください」とも明記されているので、漂白での手入れは選べません。抗菌をうたう表示は確認できなかったため、この記事では抗菌の効果があるとは書きません。
食洗機に入れられて、漂白剤は使わない。手入れの方針がここまではっきりしていると、毎日迷わずに済みます。実売は3,300円前後です。
atomico 立てて乾かせる畳めるまな板 L
厚み0.2cmの薄いシートを2つ折りにして、自立させられるまな板です。折りたたんだときのサイズは約29.7×21×0.5cm。材質はポリプロピレンと熱可塑性エラストマーで、耐熱温度は約100℃、生産国は日本と書かれています。実売は1,100円前後で、7枚のなかでいちばん安い一枚でした。
商品タイトルには「抗菌加工」「食洗器対応」「自立」の表記があります。7枚のうち、自立することを売り手が明記しているのはこの一枚だけでした。漂白剤の可否と重量については記載が見当たりません。厚みが0.2cmしかないので、かぼちゃのような硬くて厚い食材を安定して切る用途には向きません。
乾かす場所も置き場所も足りない台所で、もう一枚だけ足すならこれでした。折りたためること自体が、この価格帯では十分な理由になります。
atomico 立てて乾かせる畳めるまな板 L
参考価格 1,100円前後
2つ折りにして自立させ、乾かせる薄型まな板。7点中もっとも価格が低く、置き場所を取りたくない人向け
ゴムとエラストマーは、重さと引き換えに柔らかさを買います
パーカーアサヒ クッキンカット HOME Sサイズ
合成ゴムのまな板で、サイズは約240×210×13mmです。耐熱・耐冷温度は-30℃から100℃、製造国は日本と書かれています。商品ページには「抗菌まな板」と明記されています。実売は6,600円前後で、7枚のなかでいちばん高い一枚でした。
仕様欄には「手洗い」と明記があるため、食洗機には対応しません。漂白剤の可否は、このページでは確認できませんでした。重量の記載もありませんが、ゴムは同じ大きさの樹脂より重く出やすい素材です。ここは正直に、洗うたびに持ち上げる回数が多い方には引っかかるところだと思います。
刃当たりの柔らかさにお金を払う価値を感じる方に向く一枚です。240×210mmと小ぶりなので、シンクの中でも取り回せます。
パーカーアサヒ クッキンカット HOME Sサイズ
参考価格 6,600円前後
業務用にも使われる合成ゴムまな板の家庭用サイズ。7点中もっとも高い価格帯で、刃当たりの柔らかさを重視する人向け
新日本機能食品 抗菌エラストマーまな板
合成ゴムを配合したエラストマー素材で、サイズは約23.5×43.5×H1cm、本体重量は約920gと明記されています。7枚のなかで重量がはっきり分かるのは、この一枚とエピキュリアンだけでした。日本製で、商品名として「抗菌エラストマーまな板」と書かれています。
長さ43.5cmは今回の7枚でも長いほうです。切った物を板の端に寄せておけるので、複数の食材を続けて刻むときに手が止まりません。柔らかい素材なので、力を入れて切ると深い切り込み跡が付きやすいところは弱点でした。食洗機と漂白剤の可否は、いずれも記載が見当たりません。
厚み1cmで重量は約920g。重さは確かに出ますが、刃当たりと作業面の広さを両方ほしいならここでした。実売は3,680円前後です。
食洗機と漂白剤の可否を、7枚ぶん並べます
| 商品 | 食洗機 | 漂白剤 |
|---|---|---|
| パーカーアサヒ クッキンカット HOME S | 不可(仕様は手洗いと明記) | 記載なし |
| こびき屋 一枚板ひのき | 記載なし(無垢の一枚板) | 記載なし |
| 出雲ひのき 国産いちょう(小) | 記載なし(無垢の一枚板) | 記載なし |
| エピキュリアン カッティングボード S | 使用可能(耐熱176℃と明記) | お控えくださいと明記 |
| 曙産業 マイ抗菌まな板(10mm厚 中) | 記載なし | 記載なし |
| 新日本機能食品 抗菌エラストマー | 記載なし | 記載なし |
| atomico 畳めるまな板 L | 商品タイトルに食洗器対応の表記 | 記載なし |
こうして並べると、食洗機の可否がはっきり書かれていたのは3枚だけだと分かります。エピキュリアンの「使用可能」、パーカーアサヒの「手洗い」、そしてatomicoの商品タイトルにある「食洗器対応」です。残る4枚は記載が見当たりませんでした。
漂白剤にいたっては、明記があったのがエピキュリアンの「漂白剤のご使用はお控えください」の1件だけです。つまり残る6枚は、使ってよいとも悪いとも書かれていません。使えるものと決めつけず、購入前に販売元へ確認するか、漂白しない前提で手入れの手順を組み立ててください。
とくに木の2枚は、可否の記載がないからといって食洗機を試す場所ではありません。反りや割れが出てからでは戻せませんので、迷ったら手洗いに寄せてください。

サイズと厚みと重さ、そして立てて乾かせるか
| 商品 | サイズと厚み | 重量 |
|---|---|---|
| パーカーアサヒ クッキンカット HOME S | 約240×210×13mm | 記載なし |
| こびき屋 一枚板ひのき | M 長さ37cm 幅22cm/L 長さ45cm 幅23cm(厚み2.5cm) | 記載なし |
| 出雲ひのき 国産いちょう(小) | H20×W20×D2cm(角丸) | 記載なし |
| エピキュリアン カッティングボード S | 約20.5×15.5×0.6cm | 約240g |
| 曙産業 マイ抗菌まな板(10mm厚 中) | 約35×20.5×H1cm(取っ手付き) | 記載なし |
| 新日本機能食品 抗菌エラストマー | 約23.5×43.5×H1cm | 約920g |
| atomico 畳めるまな板 L | 厚み0.2cm(折りたたみ時 約29.7×21×0.5cm) | 記載なし |
サイズで最初に見るのはシンクの内寸です。まな板は、使っているときより洗うときに場所を取ります。斜めに入れて水を流せる長さかどうかを、買う前にメジャーで測っておいてください。
厚みは、切ったときの安定感と収納のしやすさが引っ張り合う数字です。こびき屋の2.5cmや出雲ひのきの2cmには、置いただけで動かない落ち着きがありました。反対にatomicoの0.2cmは収納では圧倒的に有利ですが、厚みのある食材を押し切る場面では不利になります。曙産業と新日本機能食品のH1cmは、そのあいだで扱いやすい厚みでした。
重量は記載があったのが2枚だけなので、7枚を横並びにはできません。分かっている数字で言うと、エピキュリアンの約240gと新日本機能食品の約920gでは、洗って持ち上げるときの負担がまるで違います。毎日その動作を何度も繰り返すことを思い浮かべて、腕が持つほうを選んでください。
そして自立するかどうかは、地味ですが毎日効いてきます。立てられないまな板は、シンクの縁や壁に立てかけることになり、接している面がなかなか乾きません。今回の7枚で自立を売り手が明記しているのはatomicoの一枚だけでした。ほかの6枚を選ぶなら、まな板スタンドか水切りかごの立てられる場所を先に確保しておくと、乾きで悩まずに済みます。
買ってから気づきやすい、こまかい引っかかり
まず抗菌の表示についてです。今回の7枚のうち6枚には「抗菌まな板」「抗菌加工」といった表示があります。ただしこれは、そう表示されているという事実までです。雑菌が繁殖しないという意味ではありませんし、洗わなくていいという話でもありません。表示のあるなしにかかわらず、使ったら洗って乾かすという手順は変わらないと考えてください。エピキュリアンについては抗菌をうたう表示が確認できなかったので、この記事では抗菌に触れていません。
もうひとつ正直に書いておきたいのが、記載の少なさです。7枚を並べて見えてきたのは、重量・食洗機・漂白剤のどれかが「記載なし」になる製品がかなり多いという事実でした。まな板は雑貨として売られるものが多く、家電のように仕様表が整っているとはかぎりません。分からないものは分からないまま扱うのが安全で、迷ったら手洗いと自然乾燥に寄せるのが確実です。
素材ごとの弱点も、もう一度だけ並べておきます。木は反りと乾かす場所、樹脂は傷の付きやすさと薄さ、ゴムとエラストマーは重さと切り込み跡。ここは値段を上げても解決しません。6,600円のパーカーアサヒでも重さの課題は残りますし、1,100円のatomicoでも自立という強みは手に入ります。値段は素材の順位ではなく、素材の違いを映しているだけでした。
最後に、切り込み跡についても触れておきます。柔らかい素材ほど刃はよく入りますが、そのぶん跡も残りやすい素材でした。木のまな板には、跡が深くなったときに表面を削り直すという手が残っています。樹脂やゴムで同じ直し方が使えるとはかぎりませんから、長く使う前提なら、この違いも判断材料に入れてください。
買う前に、この三つだけ確かめてください
一枚で全部をまかなおうとすると、どこかで無理が出ます。大きめの一枚と、果物や薬味用の小さめの一枚。この組み合わせにすると匂い移りの心配が減って、洗う枚数が増えるわりに手間は増えませんでした。今回の7枚も、素材の違う二枚を組み合わせる前提で見てもらうと選びやすくなります。
確かめるのは三つだけです。シンクの内寸に入るか、立てて乾かす場所があるか、そして食洗機と漂白剤の可否が商品ページに書かれているか。この三つが合っていれば、どの素材を選んでも日々の手入れで大きくつまずくことは減ります。
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