先に結論です。ニキビがかゆいのを「治りかけの証拠」と思って放っておくのは危険です。かゆみの原因は1つではなく、原因によって塗るものが変わります。
そして、どの原因であっても掻いた瞬間に悪化が確定します。爪で炎症をえぐることになるので、跡が残る確率は一気に上がる。この記事では、かゆみの原因を3つに分けて、それぞれに合う市販のものを1つずつ挙げます。
かゆいニキビの3つの原因
- 炎症のかゆみ … 赤いニキビの周りがムズムズする
- 乾燥のかゆみ … ニキビの周りの皮膚がカサついてかゆい
- ニキビではない可能性 … 同じ大きさのブツブツが広範囲に出て強くかゆい
3つ目が盲点です。かゆみが強いブツブツは、アクネ菌ではなくカビ(マラセチア)が原因のことがあります。この場合、ニキビ用の薬をいくら塗っても変わりません。
この記事を書いた人
30代前半メンズ、都内在住。大手製薬企業 → 大手EC企業 → 大手メーカー企業と、現在3社目です。ファッションや美容といった身だしなみのことから、生活を豊かにするガジェット類、インテリアや雑貨まで、実際に使ってよかったものを発信しています。
洗顔して1時間でテカる極度の脂性肌です。学生時代から肌荒れと戦い続けていて、脂性肌向けとうたわれる化粧水はドラッグストアの棚にあるものからデパコスまで、ほぼ全部試してきました。アゼライン酸・レチノール・ビタミンC・ナイアシンアミドといった成分ものも、セラミド系の敏感肌向けも同様です。
スキンケアだけでは足りず、イソトレチノインや、アドバテックスレーザー・ポテンツァ・アビクリアといった美容医療にも一通り手を出しています。そのうえで「結局これは要る/要らない」を自分の肌で判断してきました。
ニキビがかゆくなる3つの理由

炎症そのもののかゆみ
赤ニキビの中では炎症が起きていて、そのときに出る物質がかゆみの神経を刺激します。痛みとかゆみが混ざったような感覚なら、これです。
治りかけの時期にかゆくなることもありますが、かゆい=治っている、ではありません。炎症が続いているあいだは、いつでもかゆくなり得ます。かゆみを合図に触っていると、治りかけを毎回振り出しに戻すことになります。
周りの皮膚の乾燥
ニキビができているとき、その周りの皮膚は意外と乾いています。ニキビ用の洗顔や塗り薬で皮脂を取りすぎているケースが多いからです。
乾いた皮膚はバリアが薄くなり、少しの刺激でかゆみが出ます。ニキビ本体ではなくその周辺がカサついてかゆいなら、必要なのは薬ではなく保湿と炎症止めです。
ニキビではない可能性(マラセチア毛包炎)
胸・背中・フェイスラインの境目に、同じ大きさの小さいブツブツが広範囲に出て、強くかゆい。この特徴がそろっているなら、アクネ菌のニキビではなく、マラセチアというカビ(真菌)による毛包炎の可能性があります。
マラセチアは皮脂を好む常在菌で、汗をかく季節に増えます。ニキビ用の薬では殺菌の対象が違うので効きません。洗い方から変える必要があります。背中に出ている場合は背中ニキビの記事も合わせて見てください。
原因別に使う市販のもの3つ

炎症のニキビに:ペアアクネクリームW
ライオンの第2類医薬品で、効能・効果は「吹き出物、ニキビ」。有効成分はイブプロフェンピコノール(IPPN)3.0%とイソプロピルメチルフェノール(IPMP)0.3%です。
公式の説明では、IPPNが炎症をしずめてコメドの生成を抑え、IPMPがアクネ菌を殺菌する役割分担。かゆみの元になっている炎症を直接抑える方向です。ステロイドとイオウは入っていません。
用法は1日数回、洗顔後に患部へ。塗ると透明になるので日中も使えます。24gで800円前後。赤くて、押すと痛くて、ムズムズする。この組み合わせならこれです。
ペアアクネクリームW 24g
参考価格 778円前後
第2類医薬品。イブプロフェンピコノールが炎症をしずめ、イソプロピルメチルフェノールがアクネ菌を殺菌。赤くて痛痒いニキビに。
周りの皮膚のかゆみに:イハダ プリスクリードi
資生堂薬品の第2類医薬品で、効能・効果は「皮膚炎、湿疹、かゆみ、かぶれ、ただれ、あせも、おむつかぶれ」。ニキビ本体ではなく、その周りのかゆい皮膚炎に使うものです。
成分は1g中、ウフェナマート50mgがノンステロイドで炎症を抑え、ジフェンヒドラミン10mgがかゆみを止め、グリチルレチン酸3mgが荒れを鎮めます。添付文書に「本剤にステロイド成分は配合されていません」と明記されています。
無香料・無着色で、目もとがテカらないクリームタイプ。6gで900円前後です。添付文書のとおり、1〜2週間使ってよくならなければ中止して、医師か薬剤師に相談してください。
カビが疑わしいときの洗浄:コラージュフルフル泡石鹸
持田ヘルスケアの医薬部外品で、有効成分はミコナゾール硝酸塩とイソプロピルメチルフェノール。効能・効果は「皮膚の清浄・殺菌・消毒、体臭・汗臭及びニキビを防ぐ」です。
ミコナゾール硝酸塩は真菌(カビ)に対する抗菌成分で、マラセチアを想定した洗浄ができる数少ない市販品です。泡で出てくるので、胸や背中にもそのまま使えます。
300mLで2,000円前後。同じ大きさのブツブツが広範囲・強いかゆみ、という条件に当てはまるなら、塗り薬より先に、毎日の洗浄をこれに替えるほうが理にかなっています。それでも数週間で変わらなければ、皮膚科で真菌かどうかを検査してもらえます。
コラージュフルフル 泡石鹸 300mL
参考価格 2,011円前後
医薬部外品。真菌への抗菌成分ミコナゾール硝酸塩を配合した泡石鹸。広範囲のかゆいブツブツを洗い方から変える。
原因と製品の対応表
原因 → 使うものの対応で並べます。3つは競合ではなく、狙っている原因がそれぞれ違います。
| 製品と成分 | 使いどころ | 容量/価格 |
|---|---|---|
| ペアアクネクリームW第2類医薬品/IPPN 3.0%・IPMP 0.3% | 赤くて痛痒い炎症ニキビに塗る | 24g/800円 |
| イハダ プリスクリードi第2類医薬品/ウフェナマート・ジフェンヒドラミン・グリチルレチン酸 | ニキビ周りのカサつく かゆみに | 6g/900円 |
| コラージュフルフル 泡石鹸医薬部外品/ミコナゾール硝酸塩・IPMP | 広範囲のブツブツを洗い方から変える | 300mL/2,000円 |
迷ったら、かゆい場所がニキビ本体か、その周りかを見てください。本体ならペアアクネ、周りの皮膚ならプリスクリードi。どちらか分からないくらい広くかゆいなら、フルフル泡石鹸の側です。
塗り薬の併用はしない
ペアアクネとプリスクリードiを同じ場所に重ねるのはやめてください。どちらが効いたのか分からなくなるうえ、刺激も倍になります。場所で塗り分けるのは構いません。ニキビ本体にペアアクネ、離れたカサつきにプリスクリードi、という使い方です。
内側からの手当てを足したいなら、塗り薬と内服は併用できます。繰り返すニキビにビタミンB群を使う話は固いニキビの記事に書きました。
汗をかいた日は、その日のうちに流す
かゆみの3つの原因のうち、炎症とカビは汗を放置した時間に比例して悪化します。汗そのものより、汗で増えた菌が毛穴に入るのが問題です。
ジムや外回りのあと、シャワーまで数時間空くなら、せめて拭くだけでも差が出ます。顔だけでなく、フェイスラインから首・胸元まで。かゆいブツブツが出る場所は、だいたい汗が乾いた場所と一致します。
かゆみ止めの飲み薬は最後の手段
市販のかゆみ止め内服もありますが、眠気が出るものが多く、原因を潰さないままかゆみだけ消すと、悪化に気づけなくなります。まず塗るものと洗うものを替えて、2週間見る。それで変わらないなら、皮膚科で原因を特定してもらうほうが早く終わります。
掻かないための実務
原因が何であれ、掻けば悪化します。ただ「掻くな」は精神論なので、掻かずに済む状況を作るほうが現実的です。
かゆみを触らずにやり過ごす3つ
- 冷やす … 保冷剤をタオル越しに10秒。かゆみの神経は冷えると鈍る
- 爪を切っておく … 寝ている間に掻いても傷になりにくい
- かゆい場所を見ない … 鏡で確認するたびに触っている
特に効くのは冷やすことです。かゆみと冷たさは同じ神経の経路を通るので、冷やすとかゆみの信号が上書きされます。掻く代わりに冷やす、を癖にするだけで手が止まります。
マスクを長時間つける日も注意してください。マスクの内側は湿度と温度が高く、菌が増えやすい環境です。あご周りだけかゆいなら、マスクの中で起きている可能性が高い。昼に1回、新しいものに替えるだけでも違います。
夜中に無意識に掻いてしまう人は、爪を短くしておくのが確実です。意識ではどうにもならない時間帯は、道具の側で守ってください。
枕カバーは3日で替える
夜のかゆみが強い人は、寝具を疑ってください。枕カバーには皮脂と汗が毎晩たまり、顔を8時間押し付ける布としては、かなり汚れています。
毎日洗うのが理想ですが、続かないならタオルを1枚かけて、そのタオルだけ毎日替えるのが現実的です。洗濯の手間がタオル1枚ぶんで済みます。フェイスラインと頬のかゆみは、これだけで変わることがあります。
まとめ
ニキビのかゆみは炎症・乾燥・カビの3つに分かれ、それぞれ塗るものが違います。治りかけのサインだと思って放置しない、そして掻かない。
赤くて痛痒いならペアアクネクリームW、周りがカサついてかゆいならプリスクリードi、広範囲のブツブツで強くかゆいならフルフル泡石鹸で洗い方から変える。
固くて押すと痛い段階のものは、かゆみより先に炎症の手当てが要ります。固いニキビの市販薬にまとめました。かゆみが引いたあとの赤みにはしみない化粧水が使えます。
ニキビではなく、触れた物によるかぶれということもあります。判断の順番はかぶれと肌荒れの見分けに書きました。
かゆみがなく、白い粒が散らばっているだけなら、顔の細かいプツプツの手当てで役割の違う3本に分けています。
※本記事はプロモーションを含みます

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