「スマートリング」と打ち込んだ人が、そのあと何を続けて調べているのかを見ると、いちばん多かったのが「Suica」でした。指輪をかざして改札を抜ける絵を思い浮かべながら検索している人が、それだけいるということになります。
そこで今回の6点について、公式サイトと公式ストアの記載を1点ずつ当たって確認しました。先に結果をお伝えします。今回取り上げた6点のなかに、Suicaなどの交通系IC(FeliCa)に対応すると書かれた機種は、ひとつもありませんでした。唯一の決済対応機であるEVERINGにしても、記載されているのはタッチ決済のほうで、改札にかざす用途は挙げられていません。
ここを濁したまま読み進めてもらっても、困るのは買ったあとの読者です。だから最初に書きました。ただし「スマートリングという製品にSuica対応は存在しない」という広い話ではありません。私が今回確認できたのは、あくまでこの6点の範囲だとご理解ください。
では決済が付いてこないとして、指にはめる小さな端末は何をしてくれるのでしょうか。ここからが本題になります。
このブログを書いている人
30代前半メンズ、都内在住。「大手製薬企業 → 大手EC企業 → 大手メーカー企業」と、ライフスタイルに合わせて転職をしながら現在3社目で日々奮闘中。ファッションや美容といった身だしなみのことから、生活を豊かにするガジェット類、インテリアや雑貨まで、実際に使ってよかったものだけを書いています。
私は極度の脂性肌×敏感肌で、スキンケアは市販薬からデパコス、20以上の美容医療やイソトレチノイン治療まで一通り試してきました。
大好きな香水は500本以上、洋服には累計2,000万円ほどを使用(使いすぎ…)
これまで身を削って試してきた実体験を皆様にお伝えします!
決済と月額費用、6点を並べるとこうなりました
まず、各機種の決済まわりと、本体を買ったあとにかかるお金を並べてみましょう。買ったあとに毎月お金がかかるかどうかは、本体価格の差よりも効いてきます。
| 機種 | 決済まわりの記載 | 本体購入後にかかる費用 |
|---|---|---|
| Oura Ring 4 | 決済機能の記載なし | Ouraメンバーシップ 月額999円(税込・年額11,800円・初月無料) |
| Ultrahuman Ring AIR | 決済機能の記載なし | サブスク不要(アプリ利用は無料) |
| Amazfit Helio Ring | 決済機能の記載なし | サブスク不要 |
| RingConn Gen 2 | 決済機能の記載なし | 月額無料 |
| EVERING | タッチ決済に対応(交通系ICの記載なし) | 決済サービスの契約期間3年間・月額550円(税込)の定額プランも別途あり |
| Galaxy Ring | 決済機能の記載なし | サブスク不要 |
表のとおり、支払いに使えるのはEVERINGだけでした。そのEVERINGも公式ストアの記載は「Visa・Mastercard・JCB・AMEX・Diners Club対応のVisaタッチ決済」で、交通系ICについては触れられていません。コンビニのレジでかざして払う使い方はできても、改札に手をかざして通る使い方は、今回の6点では見つからなかったことになります。
もうひとつ見ていただきたいのが右端の列です。Oura Ring 4は本体が52,800円前後で、そこに月額999円のメンバーシップが乗ります。3年続けると35,964円ですから、本体価格の7割ほどが後から上乗せされる計算になるわけです。金額そのものより、この構造を知らずに買ってしまうことのほうが痛いと思います。
そもそもスマートリングは、何を見せてくれる道具なのか
決済のためのものでないなら、いったい何をする道具なのでしょう。各社が公式に挙げているのは、身につけているあいだの数値を記録して、スマホのアプリで見られるようにする機能でした。
- Oura Ring 4がメーカーサイトで列挙しているのは、睡眠、活動量、心拍数と心拍変動、血中酸素、呼吸数、体表温度の傾向、日中のストレスなどの項目です
- Ultrahuman Ring AIRは、心拍数、心拍変動(HRV)、体表温度、睡眠段階、活動量、回復度を挙げています
- Amazfit Helio Ringは心拍数、血中酸素、ストレス、体表温度に加えて、EDA(電気皮膚活動)をもとにしたBioChargeという回復指数を出します
- RingConn Gen 2は心拍数・血中酸素・体温の測定に加え、睡眠時無呼吸の傾向を追う機能や生理周期の追跡を挙げています
- Galaxy Ringは心拍数、睡眠、活動量、Energy Scoreなどをメーカーが挙げています
- EVERINGだけは計測系の機能を持たず、決済に振り切った作りです
では、この数字は何の役に立つのでしょうか。毎晩の睡眠時間と心拍が日ごとに残るので、寝つきが悪かった日に何をしていたかを後から追えるようになります。飲んだ日と飲まなかった日、走った週と動かなかった週で並びが変わるのを見ていると、生活のどこを直せばいいのかが自然に浮かんできます。数字を眺めて満足するためではなく、生活のリズムを組み替えたい人にこそ効いてくる道具だと考えてください。
腕時計との差が出るのは、つけっぱなしにしやすいところだと思います。今回の6点の公称重量は2.3gから5.2gの範囲に収まっていて、時計を着けたまま眠るのが苦手だった人には、この軽さが効いてくるでしょう。腕で測るタイプと迷っている方は、iPhoneで使えるスマートウォッチのほうも一度見比べてみてください。

迷ったときの分かれ道は、だいたい3つです
6点あると並べただけで疲れてしまいますが、実際に選択を分けるポイントはそう多くありません。
- 毎月お金を払ってもいいか:払ってよいならOura Ring 4が候補に入ります。払いたくないならUltrahuman・Amazfit・RingConn・Galaxyの4点から選ぶことになります
- iPhoneかAndroidか:Galaxy RingだけはSamsung Galaxyのスマホとのペアリングが前提で、iPhoneでは使えません
- 決済が欲しいのか、計測が欲しいのか:EVERINGは決済専用で、心拍や睡眠は測りません。逆に他の5点で支払いはできません
注文ボタンを押す前の3分でできること
- 手持ちの指輪の内径を定規かノギスで測って控えておく
- 朝・夕方・就寝前と、時間を変えて指の太さを測ってみる
- 利き手か逆の手か、どの指に着けるかを先に決めておく
6点それぞれ、どこが持ち味なのか
Oura Ring 4 — 計測項目の幅がいちばん広い1台
睡眠を軸に毎日の状態を数値で見ていきたいなら、この機種が中心に来ます。US4号から15号相当までのサイズ展開があり、無料のサイズ計測キットも用意されています。重さはサイズによって3.3gから5.2g、バッテリーは5〜8日、USB-C充電は20〜80分で、水深100mまでの耐水と公式に書かれていました。iOSとAndroidの両方に対応します。
ただし前の表で触れたとおり、月額999円のメンバーシップに入らないと睡眠や活動量の詳細な分析は使えません。ここは購入前に必ず織り込んでおきたいところです。項目の多さと引き換えに継続費用を受け入れられるかどうか、そこが判断の分かれ目になります。
Ultrahuman Ring AIR — 月額を払わずに回復度まで追える
同じように計測項目が並びながら、アプリの利用にサブスクが要らないのがこの1台です。心拍数、心拍変動、体表温度、睡眠段階、活動量、回復度をメーカーが挙げています。US5号から14号相当のサイズ展開でサイズ計測キットもあり、重さは2.4gから3.6g、バッテリーは4〜6日、水深100mまで耐水と公式にありました。
本体は59,800円前後で今回の6点では最も高い部類に入りますが、月額が発生しないぶん、長く使うほど差は縮まっていきます。継続課金そのものが嫌いという方には、この設計はかなり刺さるはずです。
Amazfit Helio Ring — 24,900円という入口の価格
とりあえず試してみたい人にとって、24,900円前後という価格はやはり大きいと思います。10ATMの耐水、Google FitとApple Healthへの連携、4つのスポーツモード、チタン合金のボディという構成でした。計測面では心拍数・血中酸素・ストレス・体表温度に加え、EDAをもとにしたBioChargeという回復指数が出ます。付属アプリのZepp Auraもサブスク不要です。
弱点はサイズ展開で、8号・10号・12号相当の3サイズしかありません。他機種が9〜18サイズを揃えるなかで、この3択は正直かなり心もとないところ。有償のサイズ計測キットで事前に確かめられますので、指が細い方や太い方は必ずそこから始めてください。
RingConn Gen 2 — 充電の回数をとにかく減らしたい人へ
毎日つけっぱなしにする道具なので、充電の頻度は思っている以上に効いてきます。この機種は公称のバッテリーが最大12日で、今回の6点では頭ひとつ抜けていました。サイズは6号から14号相当までの9サイズ、計測キットは無料で貸し出され、重さは2.5gから4g、防水はIP68です。iOSとAndroidの両方で使え、Apple HealthとGoogle Fitにも連携します。
月額は無料で、睡眠時無呼吸の傾向追跡や生理周期の追跡といった機能もメーカーが挙げていました。42,240円前後という価格と合わせて考えると、条件のバランスがよく取れた1台だと思います。充電のために外す時間をできるだけ作りたくない人、つまり毎晩の睡眠を穴を空けずに記録したい人には、この12日という数字がまっすぐ効いてきます。
EVERING — 計測はしない、かわりに手ぶらで払える
今回の6点でただひとつ、支払いに使えるのがこの機種です。公式ストアにはVisa・Mastercard・JCB・AMEX・Diners Clubに対応するVisaタッチ決済と記載があり、5気圧防水で、バッテリーを持たないため充電も要りません。本体は11,660円前後からで、色や有効期限の違う上位バリエーションが22,110円と39,160円で用意されています。サイズはUS5号から13号ほか、ラインナップ全体では最大18サイズまで広がります。
繰り返しになりますが、Suicaなどの交通系ICには対応していません。あくまでカードのタッチ決済です。この一点を勘違いしたまま買うと、いちばん使いたかった場面で使えない結果になってしまいます。
Galaxy Ring — Galaxyのスマホを使っているなら
Samsung Galaxyのスマートフォンを持っている人には、この1台がまっすぐ候補に上がります。重さは2.3gから3.0gと今回の6点で最も軽く、バッテリーは6〜7日、US5号から15号相当のサイズ展開で無料の計測キットも付き、サブスクも不要でした。防水はIP68と10ATM、計測項目は心拍数・睡眠・活動量・Energy Scoreなどが海外公式に挙げられています。
一方で条件は厳しめです。Android 11.0以降かつメモリ1.5GB以上のSamsung Galaxyスマートフォンとのペアリングが前提で、Samsung Healthアプリのv6.27以降とSamsungアカウントも必須。iPhoneでは使えないと確認されています。手持ちのスマホがGalaxyかどうかで、選べるか選べないかがきれいに分かれます。
指のサイズを外すと、機能の話が全部むだになります
スマートリングでいちばん多い失敗は、機能選びよりもサイズ選びのほうでした。指の太さは朝と夕方で変わりますし、季節でも変わります。しかも指輪型は交換が効かないと詰みますから、ここは慎重にいきましょう。
| 機種 | サイズ展開 | サイズ計測キット |
|---|---|---|
| Oura Ring 4 | US4〜15号相当 | 無料で用意あり |
| Ultrahuman Ring AIR | US5〜14号相当 | 用意あり |
| Amazfit Helio Ring | 8・10・12号相当の3サイズのみ | 有償 |
| RingConn Gen 2 | 6〜14号相当の9サイズ | 無料で貸し出し |
| EVERING | US5〜13号ほか(全体で最大18サイズ) | 公式ストアの記載を確認してください |
| Galaxy Ring | US5〜15号相当 | 無料で用意あり |
計測キットが無料で用意されている機種なら、まずキットを取り寄せて数日つけてから本体を注文するのが安全です。急いで本体だけ買ってしまうと、届いてから合わないと分かる展開になりかねません。
iPhoneで使えるか、Androidで使えるか、そして充電の間隔
「iphone」という語がスマートリングと一緒によく調べられているのも、ここが引っかかるからでしょう。対応OSと電池まわりをまとめておきます。
| 機種 | 対応OS | バッテリーと充電 |
|---|---|---|
| Oura Ring 4 | iOS/Android | 5〜8日・USB-Cで20〜80分 |
| Ultrahuman Ring AIR | iOS/Android | 4〜6日 |
| Amazfit Helio Ring | Google Fit・Apple Health連携あり | 最大4日 |
| RingConn Gen 2 | iOS/Android | 最大12日 |
| EVERING | アプリはiOS14.2以降/Android11.0以降 | バッテリーを持たず充電不要 |
| Galaxy Ring | Samsung Galaxyスマホ(Android11.0以降・メモリ1.5GB以上) | 6〜7日 |
iPhoneユーザーが素直に選べるのは、Oura Ring 4・Ultrahuman Ring AIR・RingConn Gen 2の3点。EVERINGもアプリがiOS14.2以降に対応していますので、決済目的なら使えます。Galaxy Ringだけは前述のとおり対象外になります。
充電の間隔は毎日の満足度に直結する部分です。4日で切れる機種と12日もつ機種では、一年間に充電器へ載せる回数がまるで違ってきます。

見落としたまま買うと、あとで効いてくるところ
良いところだけを並べても選べませんので、それぞれ引っかかりそうな点も書いておきます。
- Oura Ring 4:月額999円のメンバーシップに入らないと、睡眠や活動量の詳細な分析が使えません。本体代とは別に継続費用がかかります
- Ultrahuman Ring AIR:防水の表記が「水深100m耐水」というメーカー独自の基準で、ATM表記の機種と横並びで比べにくいのが惜しいところです
- Amazfit Helio Ring:サイズが3つしかなく、指によっては合うものが無い可能性があります。計測キットも有償です
- RingConn Gen 2:IP68という等級表記のため、他社が謳う「水深100m」のような数値ではありません。泳ぐときの扱いは公式ガイドで確かめてください
- EVERING:決済サービスの契約期間が3年間で、期限が切れると決済機能が止まり、リングを買い替えることになります。決済上限は月12万円・累計100万円という条件付きで、健康の計測機能もありません
- Galaxy Ring:iPhoneでは使えず、Samsung Galaxyスマートフォンとのペアリングが前提になります
そして6点すべてに共通するのが、冒頭に書いたとおり、Suicaをはじめとする交通系ICへの対応が記載されていないことでした。改札を指輪で抜けたい人にとっては、今回の6点はどれも答えになりません。逆に「毎日の数値を軽い装着感で記録したい」「レジでの支払いを手ぶらにしたい」という目的なら、選ぶべき機種はかなりはっきりしてきます。
最後に、迷ったときの結論だけ置いておきます。睡眠と回復を細かいところまで追いたいならOura Ring 4、同じ計測を月額なしで続けたいならUltrahuman Ring AIR、充電の手間をいちばん減らしたいならRingConn Gen 2。この3点が軸になります。まず2万円台で試してみたい方にはAmazfit Helio Ring、手持ちのスマホがGalaxyならGalaxy Ring、計測はいらないので支払いだけ手ぶらにしたい方にはEVERINGという並びです。自分がこの指輪に何をさせたいのかを一言で書き出してから表に戻れば、6点が2〜3点まで気持ちよく絞れるはずです。
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