119,900円と49,800円。同じ「モバイルプロジェクター」という棚に並んでいる4台の、値段の開きです。ここまで差があると、高いほうが明るくて綺麗なのだろうと考えたくなります。ところが今回の4台では、いちばん高いAnker Nebula Capsule 3 Laserの明るさが300ANSIルーメンで、カタログ上の数字としては4台の中でもっとも小さい値でした。
からくりは単純で、明るさの単位がメーカーによって違うからです。ANSIルーメンで書いている機種と、ISO規格にもとづく値で書いている機種が同じ売り場に混ざっています。基準の違う数字を並べて大小を語っても、それは比較になりません。ここを踏まないまま「1,000ルーメンだから明るいはず」と決めてしまうと、届いた日にがっかりする可能性があります。
もうひとつ、買ってから効いてくるのがバッテリーです。バッテリーを内蔵している機種はコンセントのない場所でも映せますが、内蔵していない機種はAC電源かモバイルバッテリーが前提になります。ベランダでも寝室でも好きに使えると思って選んだのに、結局は延長コードを探し回ることになる、という失敗が起きやすいのもここです。
この記事では4台について、明るさを単位ごと書き、バッテリーの有無と駆動時間を書き、そのうえで解像度・投影サイズ・OS・フォーカスと台形補正まで並べます。5万円から12万円という価格帯です。買ってから引き返しにくい買い物なので、惜しいところも隠さずに書きます。
このブログを書いている人
30代前半メンズ、都内在住。「大手製薬企業 → 大手EC企業 → 大手メーカー企業」と、ライフスタイルに合わせて転職をしながら現在3社目で日々奮闘中。ファッションや美容といった身だしなみのことから、生活を豊かにするガジェット類、インテリアや雑貨まで、実際に使ってよかったものだけを書いています。
私は極度の脂性肌×敏感肌で、スキンケアは市販薬からデパコス、20以上の美容医療やイソトレチノイン治療まで一通り試してきました。
大好きな香水は500本以上、洋服には累計2,000万円ほどを使用(使いすぎ…)
これまで身を削って試してきた実体験を皆様にお伝えします!
明るさの数字は、単位をそろえないと比べられません
まず、4台の明るさの表記をそのまま書き出します。Anker Nebula Capsule 3 Laserが300ANSIルーメン、XGIMI Halo+が900ANSIルーメン(パフォーマンスモード時)、エプソン dreamio EF-11が1,000lm、XGIMI MoGo 2 Proが400ISOルーメンです。
このうちエプソンのEF-11は、公式の仕様ページで明るさをISO/IEC21118:2020規格にもとづく1,000lmとして掲載していて、同じページに「ANSI」の表記はありません。MoGo 2 ProもISO規格を採用した400ISOルーメンという表記で、こちらもANSIではありません。つまり4台は「ANSIルーメン組」2台と「ISO表記組」2台に分かれます。
そうなると、比べてよい相手は自動的に決まります。AnkerのCapsule 3 LaserとXGIMI Halo+は同じANSIルーメン同士なので、300と900の差はそのまま読んで構いません。EF-11の1,000lmとMoGo 2 Proの400ISOルーメンも、どちらもISO側の表記なので比較できます。けれども900ANSIルーメンと1,000lmを並べて「エプソンのほうが明るい」と言うことはできません。測っている基準が違うからです。
| 機種 | 公式の明るさ表記 | 数値で比べてよい相手 |
|---|---|---|
| Anker Nebula Capsule 3 Laser | 300ANSIルーメン | XGIMI Halo+ |
| XGIMI Halo+ | 900ANSIルーメン(パフォーマンスモード時) | Anker Nebula Capsule 3 Laser |
| エプソン dreamio EF-11 | 1,000lm(ISO/IEC21118:2020規格で測定) | XGIMI MoGo 2 Pro |
| XGIMI MoGo 2 Pro | 400ISOルーメン | エプソン dreamio EF-11 |
表を作りながら、正直なところ面倒だなと感じました。同じ売り場に並ぶ商品なら単位もそろえてほしいところです。ただ、単位が違うと知っているだけで、レビューサイトのランキングに書かれた数字の並びを鵜呑みにせずに済みます。ここが今回いちばんお伝えしたい部分でした。
なお、ANSI組の中で見るとXGIMI Halo+の900ANSIルーメンは、Capsule 3 Laserの300ANSIルーメンの3倍にあたる値です。ISO組ではEF-11の1,000lmがMoGo 2 Proの400ISOルーメンを上回ります。組をまたいだ順位付けは、この記事ではしません。

部屋を暗くできるかどうかが、明るさより先に効きます
明るさの話を続けます。プロジェクターの映像は、スクリーンや壁に当たった光が目に返ってくるものです。部屋が明るいほど、その光は周囲の光にまぎれて薄く見えます。ですからどの機種を選んでも、部屋の暗さと投影サイズの影響からは逃げられません。
投影サイズの上限は4台で違っていて、Capsule 3 Laserが40〜120インチ、Halo+が40〜200インチ(推奨は60〜120インチ)、EF-11が30〜150インチ、MoGo 2 Proが40〜200インチとなっています。ここで気をつけたいのは、同じ光の量でも大きく映すほど1平方メートルあたりに届く光は薄まる、という点です。XGIMIがHalo+で200インチまで対応しながら推奨を60〜120インチと書いているのは、そういう事情を踏まえた案内だと読めます。
カーテンを引いた夜のリビングと、日中の南向きの部屋では、同じ機種でも見え方がかなり変わります。買う前に、映したい壁の前でどれだけ暗くできるかを確かめておくほうが、スペック表を睨むより確実でしょう。
明るさで失敗しないための確認
- 映したい壁の前で、昼と夜それぞれどこまで暗くできるかを先に試す
- 100インチが本当に必要かを測る。壁の幅が足りないケースは多い
- 数値を比べるときは、必ず単位(ANSI/ISO)がそろっているかを見る
- 遮光カーテンを1枚足すほうが、上位機種に買い替えるより安く効く場面もある
壁に直接映すなら、壁の色も効いてきます。白い壁ならそのまま使えますが、色や柄が入っていると映像にその色が乗ってしまうので、試し映しをしてから決めてください。テレビの周りに映すことを考えている方は、テレビ周りのインテリアは配線を隠すと片づくで書いた配線の整理を先にやっておくと、設置そのものが楽になります。
バッテリー内蔵は2台、外から電気を取るのが2台
タイトルでもう一つ約束したバッテリーの話です。4台のうち、本体にバッテリーを内蔵しているのはAnker Nebula Capsule 3 LaserとXGIMI Halo+の2台でした。エプソン EF-11はバッテリー非搭載でAC100〜240Vの電源が必要、XGIMI MoGo 2 Proもバッテリー非内蔵で、USB-C経由で65W以上のモバイルバッテリーを別に用意する形になります。
| 機種 | 電源のとりかた | コンセントのない場所で必要なもの |
|---|---|---|
| Anker Nebula Capsule 3 Laser | バッテリー内蔵(約2.5時間・エコモード+Wi-Fi利用時) | 本体のみで動作 |
| XGIMI Halo+ | バッテリー内蔵(約2.5時間・59.454Wh) | 本体のみで動作 |
| エプソン dreamio EF-11 | バッテリー非搭載(AC100〜240V駆動) | AC電源が必須 |
| XGIMI MoGo 2 Pro | バッテリー非内蔵 | 65W以上のモバイルバッテリー |
内蔵組の2台は、どちらも公称約2.5時間でした。映画1本なら足りますが、2本続けて観るには足りない長さです。屋外で長く使う予定があるなら、内蔵バッテリーがあってもモバイルバッテリーは結局持って行くことになると考えておくほうが安全でしょう。
逆に、使う場所が寝室や自室に固定されているなら、バッテリーの有無は選定理由になりません。その場合はEF-11やMoGo 2 Proが候補に入ってきます。電源を確保できる前提なら、バッテリーぶんの重さと価格を別のところに回せます。
内蔵バッテリーで動く2台
Anker Nebula Capsule 3 Laser — 本体だけで完結する12万円
4台の中で唯一、バッテリー内蔵とレーザー光源を両立している機種です。解像度は1920×1080のフルHD、投影サイズは40〜120インチ、重量は約950gで、4台でいちばん軽いわけではないものの1kgを切っています。OSはGoogle TVを搭載していて、オートフォーカスに対応し、台形補正は垂直・水平とも自動と手動の両方に対応します。
つまり、電源もスティック型の端末もいらず、本体を持って行って置くだけで映せる構成です。この身軽さに119,900円を払う価値があるかどうかが、判断の分かれ目になります。明るさは300ANSIルーメンで、同じANSI表記のHalo+より小さい値ですから、明るい部屋での使用を前提にする方には向きません。
置き場所を選ばず、暗くした部屋で使うことがはっきりしている方には、ここまで手間の少ない機種はなかなかありません。
Anker Nebula Capsule 3 Laser(レーザー光源モバイルプロジェクター)
参考価格 119,900円前後
バッテリー駆動で画質を最優先したい人向けの1台。
XGIMI Halo+ — ANSI表記で900ルーメン、内蔵バッテリー付き
同じくバッテリー内蔵で、明るさは900ANSIルーメン(パフォーマンスモード時)です。ANSIルーメンで表記された2台の中では、こちらが大きい値になります。解像度は1920×1080のフルHD、投影サイズは40〜200インチで推奨は60〜120インチ、バッテリー駆動は約2.5時間(59.454Wh)と公式に記載があります。
OSはAndroid TVで、楽天市場のXGIMI公式店では「Android TV 10.0搭載」という商品名表記でした。オートフォーカスに対応し、台形補正は垂直・水平とも±40°の範囲をカバーします。真正面に置けない部屋でも、斜めから映して補正できる余地があるという意味です。
引っかかるのは重さで、1.6kgと4台の中でもっとも重い数値でした。カバンに入れて毎日持ち歩くというより、家の中で部屋から部屋へ動かす使い方に向いています。79,900円という価格を考えると、明るさとバッテリーを両方取りたい人にとっての現実的な着地点だと感じました。

電源やモバイルバッテリーが前提になる2台
エプソン dreamio EF-11 — 1,000lm(ISO規格)で約1.2kg
エプソンの公式仕様ページでは、明るさを1,000lmとし、ISO/IEC21118:2020規格で測定した値だと明記しています。同じページに「ANSI」の文字はありません。ここまで書いてきたとおり、この1,000という数字はMoGo 2 Proの400ISOルーメンとだけ比べてください。
解像度は1920×1080のフルHD、投影サイズは30〜150インチ、重さは約1.2kgです。消費電力は最大102W、通常73W、スタンバイ時0.5Wと公表されています。バッテリーは非搭載で、AC100〜240Vでの駆動になります。台形補正は縦±34°が自動、横は±40°の対応です。
一点、この機種は現行のエプソン公式ラインナップでは終了品の扱いになっていて、後継機に切り替わっています。それでも新品在庫が流通しているため、価格が77,180円まで落ちている状態です。長く売る商品として買うのではなく、いま出ている在庫を拾う買い方になる点は理解しておいてください。
エプソン dreamio EF-11(コンパクトホームプロジェクター)
参考価格 77,180円前後
バッテリーは不要でも、とにかく本体を軽く・コンパクトにしたい人向けの1台。
XGIMI MoGo 2 Pro — 4台で最軽量、価格も最安
重さ1.1kgで4台の中でもっとも軽く、49,800円で4台の中でもっとも安い機種です。明るさは400ISOルーメンで、ISO規格を採用した表記になっています。解像度は1920×1080のフルHD、投影サイズは40〜200インチ、OSはAndroid TV 11.0で、オートフォーカスと自動台形補正に対応します。
この価格でフルHDとAndroid TV、さらにオートフォーカスと自動台形補正まで入っているのは、正直おどろきました。ただし本体にバッテリーはありません。USB-C経由で65W以上のモバイルバッテリーに対応するので、外で使いたい場合はその条件を満たす製品を別に買う必要があります。手持ちのモバイルバッテリーが65Wに届いていなければ、その出費も見込んでおきましょう。
はじめてのプロジェクターとして、まず自室で使ってみたい方の入口になる1台です。
オートフォーカスと台形補正は、毎回の手間に効きます
スペック表では地味な項目ですが、使う頻度に直結するのがフォーカスと台形補正です。Capsule 3 Laser、Halo+、MoGo 2 Proの3台はオートフォーカスに対応しています。置いた瞬間にピントが合うので、動かして使う人ほど恩恵が大きい部分でしょう。
一方、EF-11はオートフォーカスがなく、マニュアルフォーカスでピントを合わせます。設置場所を固定して使うなら一度合わせれば済みますが、毎回動かす使い方だと手間が積み上がります。ここは価格差の理由のひとつだと考えてよさそうです。
台形補正については、Capsule 3 Laserが垂直・水平とも自動と手動に対応、Halo+が垂直・水平±40°、MoGo 2 Proが自動台形補正に対応、EF-11が縦±34°自動・横±40°という記載でした。正面に置けない部屋なら、この補正範囲の広さがそのまま設置の自由度になります。
買う前に飲み込んでおきたい弱点
良いところだけを並べても選べません。4台それぞれの、引っかかった点を書きます。
- Anker Nebula Capsule 3 Laser: 明るさ300ANSIルーメンは同じANSI表記のHalo+より小さい値。バッテリー駆動約2.5時間はエコモード+Wi-Fi利用時の条件付きで、長時間の屋外上映には向かない
- XGIMI Halo+: 1.6kgと4台でもっとも重く、片手での持ち運びは負担になる
- エプソン dreamio EF-11: バッテリー非搭載でAC電源必須のため電源のない屋外では使えない。オートフォーカスがなく手動でピント合わせが必要。OS非搭載でFire TV Stick等の外部機器を別途用意する必要がある
- XGIMI MoGo 2 Pro: バッテリー非内蔵で、65W以上のモバイルバッテリーを別に買う必要がある。明るさ400ISOルーメンは、同じISO表記のEF-11(1,000lm)より低い
とくにEF-11のOS非搭載は、見落とすと届いてから困ります。本体だけでは動画配信サービスを再生できないので、Fire TV Stickのような外部機器を挿す前提の構成になります。その端末の代金と、HDMI端子まわりの取り回しも計算に入れておいてください。
こうして並べると、4台とも何かを削って価格に収めていることが分かります。全部入りの1台を探すより、自分が譲れない条件を先に1つ決めてから当てはめるほうが、結果的に早く決まるはずです。
部屋づくりとガジェット選びの記事
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- リビングを広く見せるインテリア投影する壁を空けるための家具配置の考え方です
- メンズガジェット 完全ガイド季節家電を含めた買い時の考え方をまとめています
4台をどう振り分けるか
条件から逆算すると、選択は思ったより単純になります。コンセントのない場所で使うなら候補は内蔵バッテリーのCapsule 3 LaserとHalo+の2台に絞られ、そのうち明るさを取るならHalo+、本体の身軽さと設置の手間の少なさを取るならCapsule 3 Laserという分かれ方でした。
使う場所が室内で固定されるなら、EF-11とMoGo 2 Proが視野に入ります。外部機器を挿す前提を受け入れられて、ISO表記で1,000lmという値を取りたい方はEF-11、いちばん安く軽く、Android TV 11.0まで入った状態で始めたい方はMoGo 2 Proでしょう。
そして最後にもう一度だけ書きます。カタログの明るさは、単位をそろえてからでないと読めません。ANSIルーメン同士、ISO表記同士でしか大小は語れないという一点さえ持っていれば、この4台以外の機種を見に行くときにも同じ物差しが使えます。ガジェット全般の選び方はメンズガジェット 完全ガイドにもまとめてありますので、あわせて覗いてみてください。
※本記事はプロモーションを含みます

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