「テレビを買い替えたのに、セリフが聞き取りづらい」という相談を、この夏だけで知人から続けて受けました。薄型テレビは内部にスピーカーを収める余白がほとんど残っていないため、音は背面や下面から出ていきます。サウンドバーは、その出口を画面の手前に持ってくるための機器です。
ただ、家電量販店の棚に十数台が並んだところを見ると、どれも同じ黒い棒に見えてしまいます。実際に比べるべき箇所は二つに絞れます。一つはテレビとつなぐ端子、もう一つは本体の高さ。この二つを先に決めると、候補は半分以下になります。
今回は24,500円前後から63,000円前後まで、6機種を価格の低い順に並べました。HDMI出力がeARCに対応しているのは3機種で、残る3機種はARC止まりです。本体の高さは50.5mmから150mmまで開きがあり、置ける場所もそこで変わってきます。どちらもメーカーの仕様表に必ず書いてある項目なので、買う前に自分で確認できます。
音が良くなるかどうかは部屋の広さや好みで変わるため、ここでは踏み込みません。代わりに、チャンネル構成・出力・対応する音声形式・サブウーファーが別体かどうかという、仕様表で確かめられる話に絞りました。そのほうが、届いてから後悔する材料が減るはずです。
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30代前半メンズ、都内在住。「大手製薬企業 → 大手EC企業 → 大手メーカー企業」と、ライフスタイルに合わせて転職をしながら現在3社目で日々奮闘中。ファッションや美容といった身だしなみのことから、生活を豊かにするガジェット類、インテリアや雑貨まで、実際に使ってよかったものだけを書いています。
私は極度の脂性肌×敏感肌で、スキンケアは市販薬からデパコス、20以上の美容医療やイソトレチノイン治療まで一通り試してきました。
大好きな香水は500本以上、洋服には累計2,000万円ほどを使用(使いすぎ…)
これまで身を削って試してきた実体験を皆様にお伝えします!
テレビ側の端子を見ないと、eARC対応は意味を持ちません
サウンドバーの箱に「eARC対応」と書いてあっても、つなぐテレビ側がeARCに対応していなければ、その経路は使えません。ここは見落としやすいところです。手順としては、まずテレビの背面をのぞいて、HDMI端子の脇に「ARC」または「eARC」と印字されているかを確かめます。印字がARCだけなら、サウンドバー側がeARC対応でも、通せるのはARCの範囲までになります。取扱説明書の仕様表にも同じ記載があるので、型番から調べても構いません。

ARCとeARCは、どちらもテレビからサウンドバーへ音声を戻すための仕組みです。違いは、戻せる音声の幅にあります。Dolby Atmosのような立体音響をテレビ経由でサウンドバーへ送りたいなら、eARCが要ります。そしてこれは、テレビ側とサウンドバー側の両方がeARCに対応して、はじめて成立する条件です。片方だけでは足りません。
もう一つの経路が光デジタル端子です。発売から年数の経ったテレビでは、HDMIのARCが無く、光デジタルしか音声の出口が残っていない場合があります。今回の6機種のうち、公式の仕様表で光デジタル入力を確認できたのはヤマハ SR-B30Aとパナソニック SC-HTB200の2機種でした。Bose TV Speakerには光デジタルケーブルが付属し、HDMIケーブルのほうが別売りになっています。古いテレビをそのまま使い続けるつもりなら、この端子の有無を先に見ておいてください。
| 接続の種類 | できること | 気をつけるところ |
|---|---|---|
| HDMI eARC | テレビ経由でDolby Atmosまで送れる | テレビ側もeARC対応でないと成立しない |
| HDMI ARC | テレビ経由で音声を戻せる | Dolby Atmosはこの経路では通らない |
| 光デジタル | HDMIのARCが無いテレビでも音声を取り出せる | Dolby Atmosを想定した経路ではない |
「2.1ch」「5.1ch」の数字が指しているもの
仕様表に並ぶ2.1や5.1という表記は、スピーカーの構成を表しています。小数点の左が、前や横に向けて音を出すスピーカーの数です。右の数字は、低音を専門に受け持つサブウーファーの数を指します。つまり2.1chなら、左右2本にサブウーファーが1つ加わった構成になります。
3.1chは、左右に加えて中央のスピーカーが1本増えた形です。中央のスピーカーは、映画やドラマのセリフを受け持つ位置に置かれます。セリフが聞き取りづらいという入口の悩みで機種を選ぶなら、この1本の有無は見ておきたいところです。とはいえ、数字が大きいほど良いという単純な話ではありません。スピーカーが増えれば本体は大きくなり、置き場所の条件も厳しくなります。
今回の6機種でいうと、ソニー HT-S400が2.1ch、LG SG10TYが3.1ch、JBL BAR 500MK2が5.1chです。ヤマハ SR-B30Aは本体の内部にサブウーファーを収めた2.1ch相当の構成になります。パナソニック SC-HTB200はフロントの左右2本のみで、サブウーファーは載っていません。Bose TV Speakerはチャンネル数と出力をメーカーが公表していないため、この土俵では数字の比較ができません。
店に行く前に控えておく三つ
- テレビ背面のHDMI端子に ARC か eARC の印字があるか
- テレビ台の天板から画面下端までの高さ
- 床にサブウーファーの箱を置けるかどうか
本体の高さは、テレビの脚の高さと合わせて測ります
サウンドバーで一番多い失敗が、置いてみたら画面の下端が隠れた、という形。テレビの脚は、床から画面下端までの高さがモデルごとに違います。そこにサウンドバーを差し込むので、本体の高さがその隙間を超えると、画面の下にかぶってしまいます。今回の6機種でも、本体の高さは50.5mmから150mmまで開いていました。
最も低いのがJBL BAR 500MK2の50.5mmで、次いでパナソニック SC-HTB200の51mmです。Bose TV Speakerが5.6cm、ソニー HT-S400のバー本体が64mm、ヤマハ SR-B30Aが68mmと続きます。飛び抜けているのがLG SG10TYで、本体の高さは150mmあります。他の5機種の50mm台から68mmと比べると、はっきり別の寸法です。大画面テレビの脚が十分に高ければ問題になりませんが、脚の低いテレビでは画面にかかる可能性があります。購入前にテレビの脚の高さを測っておきたい機種です。
測るのは二か所で足ります。テレビ台の天板から画面下端までの高さと、テレビスタンドの脚と脚の内側の幅を、メジャーで取ってください。幅も見落としがちなところです。LG SG10TYは幅が144.6cm、JBL BAR 500MK2が940mm、ヤマハ SR-B30Aが910mm、ソニー HT-S400が900mmです。一方でパナソニック SC-HTB200は450mm、Bose TV Speakerは59.4cmと、置き場所の制約がかなり小さい寸法に収まっています。
| 機種 | 本体の高さ | 本体の幅 |
|---|---|---|
| JBL BAR 500MK2 | 50.5mm | 940mm |
| パナソニック SC-HTB200 | 51mm | 450mm |
| Bose TV Speaker | 5.6cm | 59.4cm |
| ソニー HT-S400 | 64mm | 900mm |
| ヤマハ SR-B30A | 68mm | 910mm |
| LG SG10TY | 150mm | 144.6cm |
本体だけで置ける一体型の3機種
ここからは6機種を、サブウーファーが本体側にあるかどうかで二つに分けて見ていきます。先に取り上げる3機種は、床にもう一つ箱を置かずに済む構成です。賃貸のワンルームや、テレビ台の下に空きが無い部屋では、この差がそのまま効いてきます。
ヤマハ サウンドバー SR-B30A
6機種の中で最も価格が低いのがこの1台で、24,500円前後です。構成は2.1ch相当で、フロントの左右に加えて本体内部にサブウーファーを持っています。実用最大出力は30W×2と、サブウーファーが60Wです。個人的に注目したいのは、この価格帯でHDMI出力がeARCとARCの両対応になっている点です。つまりテレビ側さえeARCなら、Dolby Atmosをこの経路で受けられます。対応音声信号にDolby Atmosが含まれることは、ヤマハ公式の仕様ページに記載があります。
寸法は幅910mm・高さ68mm・奥行133mm、質量は3.9kgです。入口の1台としては、正直よくまとまっていると思いました。予算を抑えながら、あとからDolby Atmosに手を伸ばせる余地も残しておきたい人には、ここが出発点になります。
パナソニック シアターバー SC-HTB200
6機種で最も小さいのがこの1台です。幅は450mmしかなく、高さ51mm・奥行135mm、質量は約1.6kgに収まります。小さめのテレビや、机の上に置く使い方でも収まりが良い寸法です。出力はフロントの左右で40W+40Wになります。サブウーファーは載っていないので、低音の量を求めるなら別体の機種を見たほうが早いでしょう。
HDMI出力は1系統でARC対応、光デジタル入力も1系統あります。ここが選びどころで、eARCではないためDolby Atmosをテレビ経由で通す使い方はできません。テレビメーカー純正という安心感と、置き場所の小ささを取る1台です。テレビ台の幅が足りないという理由で諦めていた人は、まずここから見てください。
パナソニック シアターバー SC-HTB200
参考価格 29,800円前後
幅45cmとさらに小型な一体型。パナソニック製ビエラとの組み合わせを想定したテレビメーカー純正機
Bose TV Speaker
高さ5.6cm・幅59.4cm・奥行10.2cm、重量1.97kgという小ささが持ち味です。ワンルームでテレビ台が小さい部屋でも、置き場所をほとんど選びません。ただしチャンネル数と出力はメーカーが公表していないため、他機種と数字で並べる比較はできません。公式の製品ページではDolby Atmos非対応と明記されており、HDMIはARC対応です。
付属するのは光デジタルケーブルで、HDMIケーブルは別売りになっています。HDMIでつなぐつもりなら、ケーブル代を別に見ておいてください。公式サイトの表示価格は33,253円で、家電量販店の楽天市場店では31,000円前後の実売を確認しました。立体音響よりも、まず置けることを優先したい部屋には、この形が向いています。
サブウーファーが分かれた3機種

残る3機種は、低音を受け持つサブウーファーが別の箱です。バー本体を薄く作れる代わりに、床にもう一つ置き場所が要ります。サブウーファーの寸法も各社の仕様表に出ているので、テレビ台の横や下に入るかどうかを先に測ってください。ここを確かめずに買うと、箱が部屋の真ん中に居座ることになります。
ソニー 2.1chサウンドバー HT-S400
チャンネル数は2.1chで、実用最大出力は合計260Wです。内訳はフロントが80Wと80W、サブウーファーが100Wという構成になります。サブウーファーはワイヤレスで、寸法は192×387×400mmです。バー本体は900×64×88mmなので、高さのほうは低めに収まります。ソニーストアの価格は41,800円で、楽天市場の複数店舗でも実売を確認しました。
ひとつ引っかかるのが接続で、HDMI端子は入力0・出力1のARC対応です。eARCではないため、Dolby Atmosをテレビ経由で通す前提では選べません。接続はテレビ側のARC出力を使う形が前提になります。低音を別体に任せつつ、テレビメーカー純正の連動を素直に使いたいなら、ここが候補です。
ソニー 2.1chサウンドバー HT-S400
参考価格 41,800円前後
ワイヤレスサブウーファーが分離した2.1ch。ソニー製ブラビアとの連動を想定したテレビメーカー純正機
LG サウンドバー SG10TY
3.1ch・出力420Wで、Dolby AtmosとDTS:Xの両方に対応します。HDMIは入力1・出力1で、eARCにも対応しています。中央のスピーカーを持つ3.1chなので、セリフを受け持つ担当が独立した構成です。サブウーファーは180×394×290mmで、本体重量3.9kg・サブウーファー5.8kgになります。
ここで必ず確認したいのが、本体の高さ150mmと幅144.6cmという寸法。大画面テレビと組み合わせる前提の大きさなので、小さめのテレビにはそもそも合いません。逆に言えば、テレビが大きくて脚も高い部屋なら、この寸法が素直に収まります。画面の大きさに音の器を合わせたい人は、まずテレビの脚の高さを測ってから検討してください。
JBL サウンドバー BAR 500MK2
6機種で最も上のクラスで、5.1ch・総出力750Wです。公式のスペックシートでは、この750WがMax@THD1%の値で、RMSは375Wと併記されています。Dolby AtmosとDTS Virtual:Xに対応し、HDMIの映像出力はeARCが1系統です。バー本体は940×50.5×104mmで、6機種の中で最も高さが低く収まります。サブウーファーは325×400×325mmのワイヤレスなので、床置きの場所は必要です。
価格は63,000円前後で、6機種の中では最も高くなります。それでも、高さを抑えながらチャンネル数も欲しいという条件を両立させている点は良いと思いました。予算の上限まで使ってよいなら、寸法と仕様の折り合いはこの1台がいちばん取れています。
JBL サウンドバー BAR 500MK2
参考価格 63,000円前後
5.1ch・総出力750WでDolby AtmosとDTS Virtual:Xに対応する上位機。ワイヤレスサブウーファーが分離
6機種それぞれ、買う前に飲み込んでおきたいところ
どの機種にも、仕様表を読み込むと見えてくる弱いところがあるものです。ここを先に知っておくと、届いてからの落差が小さくなります。順番は本文と同じにしました。
ヤマハ SR-B30Aは、HDMI入力を持たず出力が1系統だけです。ゲーム機やレコーダーをサウンドバーへ直接つなぐ構成は組めません。光デジタル入力も1系統なので、つなぎたい機器が多い環境では取り回しに悩みます。
パナソニック SC-HTB200は、Bluetoothのバージョンが2.1+EDRで、対応コーデックはSBCのみです。スマートフォンから音を飛ばす使い方を主にするなら、ここは物足りないでしょう。サブウーファーも非搭載なので、低音を厚くする方向には向きません。
Bose TV Speakerは、チャンネル数も出力も公表がありません。数字で並べて選びたい人には、判断の材料が足りない機種です。Dolby Atmosも非対応なので、立体音響を目当てにしているなら最初から外れます。
ソニー HT-S400は、HDMI出力がARC止まりです。入力端子も無いため、接続はテレビ側のARC出力を使う前提になります。Dolby Atmosをテレビ経由で通したいなら、この機種は候補から外してください。
LG SG10TYは、高さ150mmという寸法がそのまま弱点になります。幅144.6cmも含めて、小型テレビの部屋には入りません。設置前にテレビの脚の高さを測る手間が、この機種だけ余分にかかります。
JBL BAR 500MK2は、6機種で最も価格が高い点がいちばんのひっかかりです。USB端子はService用のみで、日本向けモデルでは音声の再生に使えません。音源をUSBメモリから流したい人は、この点を先に知っておいてください。
テレビまわりは、音と見た目を一度に整えたほうが早いです
サウンドバーを入れると、テレビまわりの配線と置き方も結局は見直すことになります。ケーブルが1本増え、機種によっては床にサブウーファーの箱も加わります。音の経路を整える作業と、部屋の見た目を整える作業は、同じタイミングでやってしまうほうが手戻りがありません。テレビ台まわりの見せ方はテレビまわりのインテリアにまとめてあります。手元の操作をひとつにまとめたい場合は、スマートリモコンを組み合わせる手もあります。
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迷ったら、テレビの背面と脚の高さから決めます
ここまで6機種を並べてきましたが、絞る順番はいつも同じです。まずテレビの背面を見て、HDMI端子の印字がeARCかARCかを確かめます。eARCなら、ヤマハ SR-B30A・LG SG10TY・JBL BAR 500MK2の3機種が候補に残ります。ARC止まりのテレビなら、eARC対応かどうかで悩む必要はありません。
次に、テレビ台の天板から画面下端までの高さを測ってください。そこに150mmが入るならLG SG10TYも選べますし、入らないなら50mm台から68mmの5機種で考えます。最後に、床にサブウーファーの箱を置けるかどうかで、一体型か別体かが決まります。予算の話はその後で構いません。24,500円前後から63,000円前後まで幅はありますが、条件を満たさない機種は価格に関係なく落ちていきます。この順番で絞ると、店頭で迷う時間はだいぶ減るはずです。
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